元グラドルの事務員 4
昼休みに電池を調達し、就業時間後一人でロッカー室で自慰に耽る。秋広にとってお膳立てした甲斐があった絵が取れた。
男根に近い形だけでなく、自在に振動を調整できるオモチャは日本で独自に発展しただけあって、夏菜子は羞恥心まで吹き飛んで乱れていた。
それも当日だけの話で、またしても自宅に持ち込んでしばらく夢中になると、すぐに飽きてしまう。
「あのね、金子くん。スマホで見たり調べたりすると、履歴が残ったり検索ワードに出て恥ずかしいし…でも、買える店ってどことか聞きにくいの」
「水野さん、僕にどうしろと?」
「金子くんなら知ってるんじゃないかと思って…」
「何の店ですか?」
「…アダルトショップ」
「仕事中に何言ってるんですか、からかわないでください」
「お願い!どうしても…買いたいっていうか、本物を見てから買いたいなって…力になって!」
「仕方ないですね。特別ですよ、今度案内しますから」
こうして、ついに秋広は職場以外で夏菜子と接点を持つこととなり、スケベと期待して頼られる流れとなった。
秋広は夏菜子と金曜日の就業後に2人で約束の店に行くと決めた。ちょうど会社がノー残業デーの日であり、さすがにアフターで自慰はしないだろう、と秋広は考えた。
「目的はアレかもしれないけど、水野さんと一緒に…できるとは思わなかったな。買い物の後に食事とかも…そこまで期待しちゃダメか」
秋広は清潔な下着をつけてきたし、避妊具も一応用意していた。
「じゃあ、行こっか」
「水野さん、暗いのにグラサンしてて見える?」
「だって、恥ずかしいし」
「それは、正しいかも。あの手の店は18禁以外に申し訳程度の全年齢のコーナーが有ってグラドルのイメージビデオが並んでるし」
「ありがとう、気を使ってくれて。優しいのね」
待ち合わせ場所で夏菜子と合流するとそのまま二人で目当ての店へと向かう。
「全体がレンタル店のアダルトコーナーみたい」
「水野さんが探してるのは、別のエリアさ。僕もそんなに詳しくないけど」
店内で秋広は巧妙に誘導する。盗撮というジャンルとグラドル出身のAV女優の棚が夏菜子から見えないように動き、彼女が目当てのアダルトグッズの売り場に招く。
夏菜子は少し見ただけで女性向けも多数あったので飛び跳ねたい気持ちだったが、秋広がいるので胸のうちに閉まってそれとなくオナホールを見たり触れて見せ、すぐにこれまでに使ったのより大きなサイズのを選びたい衝動を抑えた。
「じゃあ、ごゆっくり。入口の辺りにいるから」
「うん、ありがと」
夏菜子は秋広は懇意にしている店員に会いに行くのを、自分がバイブを選ぶのを見ないと紳士的な対応と思い込む。実際にはこの店にロッカー室での盗撮動画の一部を売っていた。
レジで待ち構えている秋広とグルの店員は夏菜子に罠を仕掛ける。彼女が持ってきたバイブとディルドを安くするにする代わりにそれを持った姿を撮影させろと持ちかける。
最初は驚く夏菜子も手で目元を隠していいし下着姿なら半額との条件で折れ、店員に撮影された。店のブログで『HカップのOLが来店!お目当てのおもちゃを手にご満悦』なる記事となった。
店の奥での撮影を終え、着替えて戻ってきた夏菜子は恥ずかしさからか少し顔を赤くさせていた。秋広にとってはその表情一つ一つがすべてオカズになる。今の表情を自分も撮りたかったくらいだ。
「あ、ありがと、金子くん…」
「いやいや、水野さんが欲しいモノが手に入れられたら僕も嬉しい」
「ちょっと恥ずかしかったけど、半額にもなったし…」