海で・・ 753
「少しでもいい思い出になるよう…頑張るからさ…」
僕はそう言って、チュとおデコにキスをした…
「クスっ…おデコだなんて…もう子供じゃないんですよ…」
そう言って遥ちゃんは僕の首に腕を回し、唇を重ねてきた…
「おっ、うわぁ…」
積極的な行為に、僕は少し身を引いてしまう。
それでも互いの唇はしっかり重なり、身体は密着した。
「うふふふ…私の、ファーストキスです」
「僕でよかったのかな?」
「はい…一馬さんが初めてで、すごくうれしいです」
「そう言って貰えると嬉しいけど、そんな急ぐ必要ないと思うよ…」
僕はこの先を考え、遥ちゃんの頭を撫でながら言った。
「やっぱり私じゃ嫌ですか?…」
「ううん、僕も男だからデキれば嬉しいさ…男なんてそんなもんだけど…」
「じゃあ…」
「でも女の子は男とは違う…増しては初めての体験はちゃんと好きな奴として欲しい…そんな気がするんだ…」
「大丈夫ですよ」
遥ちゃんはそう言ってニッコリ笑う。
「私、一馬さんのことが好きです。一馬さんは他に女の人とお付き合いしていても、私は一馬さんのことが好きなのは変わらないですから…初めてが一馬さんだったら、すごく嬉しいです」
「遥ちゃん…」
どこまでも健気で、愛おしい子。
そんな遥ちゃんが可愛すぎて、思わず強く抱きしめてしまう。
「それじゃセカンドキスは僕から…」
僕は遥ちゃんの顎を取り、再び唇を重ねる…
行き過ぎかな?…とは思いながらも舌をそっと差し込んだ…
遥ちゃんは驚いたように身を硬くする…
それでも僕は、遥ちゃんを誘うにして舌を絡める…