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豪華客船で婚活旅行
官能リレー小説 - 年上

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豪華客船で婚活旅行 10

「いないと思ったらそこにいたのですね。」
声が聞こえた方を見ると高そうなドレスを着たアイナと護衛の人がいた。
「ちょっと外の空気を吸いに。」
「レストランに行きませんか?お腹がすきました。ここのレストランの料理はどれもおいしいですよ。」
アイナが僕の腕にしがみつくように甘えてくる。
「うん。そうだね。アイナ行こうか」



アイナだけではなく護衛達もいたし、さっきの情事でお腹も空いたのは確かなので此処は素直にレストランに行くとしよう。
「幸生はどうする?」
「一人で此処にいても仕方ないからな、俺も行くよ」
という事で僕等はレストランに向かった。
勿論、その間アイナは僕の腕を離さないしレストランに着いても特別室に通され、個室なのを良い事にマナーなんぞ知った事か!と言わんばかりに椅子をくっつけて僕に甘えまくる始末。
アイナのゾッコン振りに幸生は、
「何て言うか、お二人は仲が良いんですね」
流石に幸生も一国の王女のアイナに対して下手な事は言えないし、周りの護衛達も目を光らせてるので随分と大人しく表現もソフトだ。
「はい。夫婦ですからね。先程も私の部屋で愛し合いましたし」
「……はぁ?!それってつまり……」
幸生は驚愕して僕の方を見る。
「あ、あはは……」
僕は苦笑いしか出来なかった。いつもの幸生なら僕に対して大きい声で狡いと言ったり文句を言ったり無遠慮に事情聴取したりして騒ぎ立てる筈だけど随分と大人しい。護衛達のプレッシャーに気圧されてる様だ

「ところで皆さんは何を食べますか?」
アイナがメニュー表を開いて見せてくれた。
正直、何が何だかさっぱり分からない。聞いたこともない料理名ばかりで想像が出来ない。
「どれにするか迷っちゃうよな」
僕は幸生に話しかける。
「そうだな。この店、何でも美味いらしいから迷っちまうぜ」
幸生も困った顔をしながら答えた。
「私達は決まりましたよ」
アイナと護衛の女達がメニューを決めたらしく店員を呼ぶベルを押した。
頭に、肉料理が浮かんだからアイナに聞いてみた。
「肉料理ってある?」
「ありますよ。では、このお店で一番高い肉料理をご注文しましょうか?」
自分たちで選ぶと時間がかかりそうだからアイナに任せることにした。
「お願いするよ。あっ、でも、値段高いよね?」
「ふふっ。ご心配しなくても私たちと一緒ならタダですよ。」
そう言って、アイナは笑顔を見せた。
結局、一番高いコースを頼むことになった。
暫くすると前菜が出てきた。
見た事のない野菜や果物を使ったサラダだった。
味の方も、見た目通り凄く美味しかった。
メインディッシュはステーキだったが、こちらも絶品で口の中に入れると溶けていくような柔らかさと旨みがあった。
デザートにはケーキが出てきて、これもまた素晴らしいものだった。
幸生と二人して感嘆の声を上げるほどに。
そして食後のコーヒーを飲んでいる時、アイナが切り出した。
アイナの話によると、今回の婚活旅行は結婚相手を見つけるという目的の他にもう一つ重要な仕事があると言うのだ。
それは、ある新素材のテストだという。
それを聞いた幸生は少し驚いた表情をしたけど、直ぐに納得した様な顔をしていた。
僕も、何となく察しがついた。
恐らく、その新素材というのは先日、僕が幸生と一緒に開発した例の物だろう。それがもう既にこの船内での実用化テストの段階まで来ているのかと思うと、流石に驚きを隠せない。

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