淫肉の棺桶 8
「真樹、絶対にそれに触っちゃだめよ。踏みつけないように最善の注意を払って」
「うん、お姉ちゃん」
真緒は自分の言うことにコクコクと首を縦に振りながら従順に従う真樹を見て微笑んだ。
その顔を見ると、隠そうとはしているが明らかに暗く沈んでいる。
「……みんな、どうなっちゃたのかな?」
こんな時でも、心優しい真樹は他人の心配をしている。
真緒にとってはそのことが嬉しく、誇らしくもあり、同時にこれからのことを予想すると胸が痛んだ。
「……行きましょう」
そんな真樹に、真緒はかけるべき言葉が見つからず、ただ歩くことを促すことしか出来なかった。
「あんっ!!!あっあっあっ!!!」
「しゅごいぃぃぃ……しゅごしゅぎりゅぅぅぅ!!!!!」
「うぁぁぁぁぁ!!!で、射精るっ!!!!!」
「ぐぉぉぉぉぉ……」
真緒と真樹は現在、自らの教室である2−Aまで来ていた。
校内に響き渡る喘ぎ声から、だいたいの予想はついていたが、実際に目にした光景はそれを上回るものであった。
「ひっ……」
「……ひどい」
授業中にでも襲われたのだろうか、クラスメイトたちは教師も含めて全員「棺桶」によって捕えられていた。
窓から侵入し教室中に広まった触手は床や壁、天井から伸び、生徒たちの四肢を拘束している。
自由を奪われた生徒たちは椅子の座る部分に出来た「棺桶」の肉塊の上に腰を下ろしており、性感帯を刺激されているようであった。
「うぉぉぉぉぉっ!!!!!また射精るぅぅぅ!!!!!」
椅子に強制的に座らされ、四肢と下半身を固定された男子生徒は、太いホースのような触手で精液を搾り取られているようだった。
チンコの先とつながった触手は窓の外に伸びており、恐らくは「棺桶」の本体に繋がっているのだろう。
彼らは例え精嚢が空っぽになろうとも溜まるまで生かされ、また搾り取られを繰り返し、精液が枯れ果てるまで使い潰されるのだ。
「う、産まれ……産まれるぅぅぅぅぅ!!!!!」
下半身を肉塊に包まれた女生徒たちは、「棺桶」の幼体を無理やり孕まされては出産を繰り返していた。
肉塊にも太い触手のようなものが備わっており、どうやらそれを通して「棺桶」の幼体を外界へ送り出しているようだった。
1人の牝が一回に産む「棺桶」の幼体は約30〜50程度。
それを行うのは、この学校に通う全女生徒。
しかも母体の息が絶えるまで何度でも再利用可能……
外の世界にどれだけの「棺桶」が排出されるのか、真緒は考えたくもなかった。
「お姉ちゃん……あれ……」
「……」
真樹の指さす先には二人にとって親友とも呼べる存在、千佳子の姿があった。
彼女の席は一番窓側の最前列、「棺桶」が侵入してきたと思われる窓から一番近い場所にあった。
真樹はふらふらと千佳子のもとへ近づいていく。
真緒には真樹にかけるべき言葉が見つからなかった。
「ちかちゃん……」
「うっ!!!あっあっあっあっ!!!!あ……あ゛あ゛ッ〜〜〜〜〜!!!!!イクゥ……イグゥゥゥゥゥッ!!!!!」
白目を剥いて絶頂を迎えると同時に、千佳子の腹が急激にしぼんでいく。
「棺桶」の幼体を産んだのだろう。
ピンと伸ばしていた千佳子の四肢は、絶頂の余韻でだらりとだらしなく垂れ下がった。
「ちかちゃん……ちかちゃん……ううっ……」
ついにポロポロと泣き出してしまう真樹。
そんな真樹に千佳子は気が付いたようで、茫然と真樹を見つめていた。