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淫肉の棺桶
官能リレー小説 - 異種姦/獣姦

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淫肉の棺桶 23

第四章

「よいしょっと……」

空が黄昏に染まりつつある中、神社の境内で箒を片手に動き回るものがいた。
彼女の名は、神山 香穂(かみやま かほ)。この神社の神主の一人娘であり、普段から巫女としての職務を全うする高校二年生の少女であった。
腰まで伸びたさらさらの髪にスラリとした手足。常に微笑を浮かべた顔は整っており、見る者を惚れ惚れと魅了する。
唯一、胸だけは決して大きいとは言えず、むしろ同年代の中でも小さめのBカップ程度であったが、その体形が巫女服と合わさって一種の芸術のような雰囲気を醸し出していた。

「うーん……すごい量になっちゃったなぁ……」

彼女の目の前には、掃き集められた落ち葉が山積みになっていた。
普段から几帳面で妥協というものを知らない香穂が3時間ものあいだ掃除を続けた結果、境内は塵一つ見当たらないほどに完璧に掃除されている。
この量は普段ならば一往復で済むゴミ捨ても、さすがに無理がありそうであった。

「まぁ、仕方ないか」

境内からゴミ置き場までは距離があり、何度も往復するのは中々の重労働だが仕方ない。
美しくあるべき境内の近くに、ゴミを放置しておくわけにはいかないのだ。
そう結論付けた香穂は、集めた落ち葉をテキパキとゴミ袋に詰めはじめる。
数分後には、ゴミ袋(大)四つ分の落ち葉たちが目の前に転がっていた。

「さて、行くかぁ……」

そのうちの二つを手に取ると、香穂はゴミ置き場に向かった。

十分ほど歩いて、香穂は目的地に到着する。
そこは神社が存在する山の麓であり、町のゴミ捨て場の近くである。
ゴミの日の早朝になるとここに来て、ゴミ捨て場までゴミ袋を移動させるのも香穂の仕事であり、巫女としての仕事の一環であった。
すでに数個置かれている、さらにその上にゴミ袋を放り投げる。
ゴミ袋で出来た山が崩れてこないのを数秒待って確認した香穂は、残りのゴミを持ってくるために歩き出した。

「よし、帰りは近道しちゃおっと」

そう言うと、香穂はゴミ置き場の裏手にある山道へと入り込んでいく。
実はこの道と境内は繋がっているのだが、勾配が急であることと荷物をもった状態では危険ということで使用しなかったのだ。
この道は境内まで、ほぼ一直線に伸びているので、かなりの時間短縮になる。
はやく終わらせてお風呂に入ろう……などと、少女らしい考え事をしながら香穂は山道を登り始めた。
普段、香穂以外に通ることのないこの道は、草木が生い茂っている。
もちろん舗装などされておらず、まるで森の中にいるようだ。
黄昏時を過ぎはじめた今時分に通るには、少々不気味というより他ないだろう。
薄暗い闇に対する恐怖から、香穂の歩くスピードは必然的に速くなった。
耳には草木を掻き分ける、ガザガザという音が届いている。
香穂の視界に、ようやく神社の本殿が見えてきた。

ぐちゃぁ……

「ん……?」

その時、香穂の耳に聞いたことのないような異音が届いた。
なんであろうか、湿っぽい何か……それでいて、ただの水ではないような、粘度をもつ何か……

グチュリ……

今度はよりハッキリと聞こえた。耳を澄ませば、その異音は道を少し外れた所から聞こえてくるようだ。
一定の間隔で、ヌチャァ……と糸を引いているかのような粘度の高い物質が蠢いているような音が聞こえてくる。

「何だろ……」

不思議に思った香穂は、道を外れて音のする方向に歩き出す。
まるで、誘蛾灯に誘われた蛾のように……笛吹に連れ去られようとしている子供のように、音のするほうへと……

「なに……これ……?」

草を掻き分けつつ少し歩くと、そこには石造りの祠があった。
内部には祀られている神様だろうか、石像が安置されている。
香穂が着ている巫女服のような着物に……腰にさしている棒状の物体は剣だろうか?
武士の持つ日本刀などではなく、もっと昔の……直刀と呼ばれるカテゴリーに分類される古めかしい剣。
凛々しい顔で佇む女性の石像。神々に仕えた、遥か昔の女性なのだろうか。
しかし、ならばなぜこんな場所に祠が……?
香穂が疑問に思っていると、再びあの湿った音が聞こえてきた。
よく見ると、祠の後ろには半円状の洞窟の入り口のようなものが存在していた。
そのほとんどが、積み上げられた石によって塞がっていたが、隅のほうの石は最近崩れたのか、周囲には石が無造作に転がっており、人一人分程度の穴がぽっかりと開いている。

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