朝、目が覚めると……☆第2章☆ 52
一方、玲二は…
「痛ぇー!美由ちゃん、もう少し優しくしてよ〜」
うつ伏せでベッドに寝かせられ、背中から尻に掛けてシップを貼られている玲二。保健医の篠崎美由に手当されているわけだが…
「男だろ!これぐらいのことでギャーギャー喚くな!」
バシッ!
「痛っ、乱暴だな!俺、怪我人だよ」
玲二は美由に背中を思いっきり叩かれ、しかめっ面をしながらそう言った。
「はい、終わり!もう授業始まってるぞ。大した怪我じゃないんだから、さっさと教室に戻れよ!」
「冷たいなぁ〜美由ちゃん。もう少し優しくしてくれてもいいじゃ〜ん」
甘えるような言い方の玲二に対し美由は、
「覗きするような奴に優しくしたくなんかないね。女子のブルマ姿が見たいなんて、オヤジかお前は」
すると玲二は、ブルマが如何に素晴らしいかを語り始める。
「美由ちゃん、分かってないねぇ。ブルマは男の永遠の憧れだよ。体操服なのにまるで下着のように見えて女の子らしい丸みを感じさせるシルエット。動くと段々と食い込み始め、それを直す為に指を入れる仕草。あぁ、ブルマって素晴らしい」
と瞳をキラキラさせながらブルマの魅力?を語る玲二に美由は、
「本当にお前は……呆れた奴だな。そんなこと言ってると、永遠に彼女なんか出来ないぞ」
美由は心底呆れたように玲二に言った。
「あのね美由ちゃん、俺はモテるんだよ。美由ちゃんは知らないだろうけど、俺は中学の時は…」
と今度は自分がモテることを語ろうとする玲二に、
「分かった、分かった。口の巧さに騙される子が多いってことだな。本当は只のスケベ親父なのにさ」
美由は聞きたくないとばかりに結論付ける。話しの腰を折られた玲二は不満そうだ。
「それだけ元気なら保健室にいることもないだろ?さっさと教室に戻れ!!」
美由はそう言うと、玲二の背中を思いっきり叩いた。
バッシィーン!!
乾いた音が保健室に響く。
「痛ぇ〜〜!!」
玲二の叫び声も響くが、美由は構わず玲二を廊下に追い出してしまった。
廊下に出された玲二は…
「いってぇ〜!あ〜ぁ、手の跡が付いてんじゃん。美由ちゃんて冷たいよなぁ、せっかく公然とサボれると思ったのに…」
玲二は少し考えると、
「しゃあねぇな、今更授業に出てもしょうがないし…アソコに行くか」
そう言うと階段を上り、屋上へと向かって行った。
そして屋上
「ここなら誰も来ないよな。思いっきり寝れるぞ〜!あ〜あ、眠い…」
玲二は横になるとあっという間に寝てしまった。
……結局、玲二が教室に戻ってきたのは昼休みになってからだった。