朝、目が覚めると……☆第2章☆ 6
「お邪魔しまぁす」
リビングにいったら麗華さんが待っていた
「いらっしゃい、ささっ座って」
麗華さんに薦められるまま、俺はリビングのソファに座る。
流石に一戸建てとあってリビングは、けっこう広い。
部屋には所々ダンボールの箱が積み上がっているが、それ以外はキチンと整理されている。
他の引越しの荷物だろうか?と興味は尽きないが。
「あはっ。散らかっててごめんね。なかなか片付けられなくて」
「あはは・・・。」
麗華さんが、ぺろりと舌をだす。その仕草に思わず笑ってしまった。
「帝くん、ちょっと待っててくれないかな?」
そう言って麗華さんは、リビングを出て行く。
俺は彼女を待つ事にしたが、なんだか落ち着かない。
「ご主人さま、いらっしゃいませ。」
聞きなれた声がしたかと思うと、同時に甘い香りがする。和美だ。
明るい色のブラウスにチェックのミニスカート。白のエプロンもしている。
髪は邪魔にならにように後ろに束ねられている。
両手でトレーを持ち、その上には紅茶セットが添えられていた。
「・・・どうぞ。」
ケーキをテーブルに置く和美。
その仕草がとてもかわいいので、俺は思わず顔を赤くする。
「ご主人さま、麗華姉さんはもう少ししたら来ますから、それまでケーキでも
食べてくださいね。」
トレーを前面で抱きかかえ、にっこりと微笑む和美。
くぅ〜〜可愛いなぁ。
ケーキをぱくついている間、俺は和美が気になってしょうがない。先ほどから、ずーとこちらを見ていたからだ。・・・何だか恥ずかしいな。そう思った時、麗華さんが戻ってくる。
「帝くん、お待たせ。あら〜?何、赤くなっているのかな〜♪」
麗華さんに思わずツッコまれる。俺はあわてて首を振る。
「な、何でもないですよ〜〜。」
「ふふっ……。ご主人さまったら♪」
おいおい、和美まで笑うなよ…。
「ま、その事は後回しにして。それよりも帝くん、体の方は大丈夫なの?」
何時に無く真剣な表情になる麗華。