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朝、目が覚めると……☆第2章☆
官能リレー小説 - 学園物

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朝、目が覚めると……☆第2章☆ 40

「あんまりのんびりもしてられませんわよ。急がないと遅刻してしまいますわ!」
「そうだった!急ごう。遥子ちゃんも!」
「うん!よし走ろう!金沢君!鞄お願いね!」
留奈の言葉に蓮も神条さんも同意して俺に鞄を放り投げる。
「わわっ!ち、ちょっと…」
「帝!ちゃんと鞄持って来てよ!」
「行くよ!ヨーイ…スタート!」
神条さんが合図を出すと、蓮と留奈も一斉に走り出した。
残された俺は……
「お、お〜い!俺を置いて行くなよ〜!」
蓮達の鞄を持たされた俺は、四人分の鞄を振り回しながら追いかけていった。
 
「ヒィ〜…やっと着いた…」
四人分の鞄を持って階段を駆け上がり、ようやく教室の前に辿り着いたのが始業開始2分前、何とか遅刻ギリギリセーフだったけど…
「遅ーい!何やってたのよー!」
「もう!帝のせいで遅刻になるとこでしたのよ!」
「金沢君、だらしないなぁ。男の子なら鍛えなきゃ」
三人とも労いの言葉、一つもない。
俺はお前らの鞄を持たされたんだぞ…
少しは感謝ぐらいしてくれよ…
はぁはぁ…と俺が息を整えていると、
「おはよう、金沢君。大変だったね。」
「あ、真也か。はは…まぁな。」
神条 真也(かみじょう しんや)。神条さんの双子の弟で、蓮の幼馴染。本人曰く、顔が姉に瓜二つなので、他人からよく間違えられるのが悩みなんだそうだ。
そういえば、制服さえ違わなければ、2人とも殆ど同じだ。
「あー、真也!あんた、ちゃっかり先に来ちゃって!ずるいじゃない。」
後ろから声がしたので振り向くと、神条さんが頬を膨らませていた。
「もう〜〜姉さんが朝寝坊するから、悪いんだよ。俺は何度も起したよ。」
「知らないわよ。あたしが起きたら、誰も居なかったし…もぉ!!」
わわ2人とも、こんな所で姉弟喧嘩しないでくれよ…
俺が何とか2人をなだめようとすると、

キーン、コーン、カン、コン

…助かった。俺達は急いでそれぞれの教室に入っていった。
・・・・・・

 「……っという事なの。この部分の訳は――」
 英語の授業を受けること30分。そう、今は副担の麗華さんの授業だ。
 麗華さんは、教え方も凄く上手くて、クラスの皆は、授業に集中している。
 まぁ、男子の方はと言うと、視線は麗華さんのブラウスから見える、むっちりとしたバストやスカートから伸びる美脚に釘づけだがな。
 「くふふ…今日も麗華ちゃんは綺麗だな。ああ、至福、至福。」
 そう言っているのは、隣に座っている玲二。あのな、少しは授業に集中しろよ。まったく。

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