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朝、目が覚めると……☆第2章☆
官能リレー小説 - 学園物

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朝、目が覚めると……☆第2章☆ 34

玲二は何と言っていいのか分からなかった。そして考えた末に出てきたのはこの一言だった。
「……努力します」
真由は玲二の言葉を聞くと、
「分かっていただけて良かったです☆」
そう言ってにっこりと微笑んだ。
その笑顔はとても眩しく神々しいものだった。
(真由ちゃん…怒っていたはずなのに…なんて綺麗な笑顔なんだ…)
玲二は真由に魅とれてしまった。
さて…先ほどの険悪した雰囲気も去り、店内はまた華やかさが戻っているので、目を転じてみよう。

カランカラン

「お帰りなさいませ!ご主人様、お嬢様!」

堀池加奈が爽やかな声で出迎え、

「どうぞ、席はこちらですね。」

如月和美が客を席に案内する。この2人の見事なコンビで来る客も満足している様子。
特に和美は、着ているコスチュームもあって凶悪に可愛い。
にっこりと笑顔が可愛い和美が、注文を聞くと、
「「かわいい!!握手させてください!!」」
と、客から求められるくらいだから、その人気は確かなようだ。

「うんうん、皆よく働いてる。それにしても、和美ちゃんのコスは萌え萌えだねぇ〜〜」

と言っているのは、店長の柏木。普段は裏方仕事なので滅多に店には出ないが、
つい、和美のコスが気になってこっそりと見ていたのだ。

「あなた!!何サボっているの。仕事しなさ〜〜い!!」

「わわ!!綾乃さ〜ん」

まぁ、すぐに綾乃に見つかってしまうけれども(笑)
「まったく!しょうがないわね!ちょっと目を離すとすぐあれなんだから!」
綾乃は怒ってみせるがいつものことなので、他のバイトの子達はクスクスと笑っている。
その中で一人浮かない顔が……樫原智美である。
智美は先程、和美のことで加奈に嫉妬してしまったことをまだ気にして落ち込んでいた。
さらに玲二と豊が来ていた為、店に出ずに厨房に回っていたのだが、それも加奈が気を利かせてのことであり、ますます加奈に対して申し訳ないと思っていた。
「……はぁ……」
溜め息を吐く智美、綾乃はそんな智美の様子が気になっていた。
(智美ちゃんどうしたのかしら?さっきから溜め息ばかり吐いて…何かあったのかしら?)

ガシャーン!

「す、すみません!すぐ片付けます!」
智美が皿を割ってしまった。これで三枚目である。流石に見かねた綾乃が智美に近付く。
「す、すみません綾乃さん!すぐ片付けますから!」
「良いのよ。それよりどうしたの?元気ないみたいだけど…」
「…それは…」
口籠る智美、それを見て綾乃は、
「言いたくなければ言わなくてもいいけど…でもね、一人で悩まないで欲しいな。私は一応、貴方達のお母さん代わりのつもりだからね☆」

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