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朝、目が覚めると……☆第2章☆
官能リレー小説 - 学園物

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朝、目が覚めると……☆第2章☆ 31

突然の玲二の言葉に、真由はキョトンとする。まぁ、いきなりだったからしょうがないが。そんな様子を無視して梓は…

「ねぇねぇ、れーくん。梓はねぇ、れーくんの学校に行こうかと思うんだ!」
「あー、あっちゃんたら」

いきなり言われて、真由は困惑する。

「へー、そうなんだ。じゃぁ、真由ちゃんも?」

「あ、はい。…そ、そうです」

「ふうん、そうなんだ。じゃぁ〜後輩になるんだ。玲ちゃん嬉しい〜!」

(しめしめ、二人とも気がついてないな。しっかし、やばいな〜まさか優里ちゃんが来るなんて思わなかったよ)
 
玲二は何とか誤魔化せたと思い、ホッとしていた。実は玲二は優里が苦手だったのだ。
優里と始めて会った時、清楚で大人しそうな雰囲気に目を奪われ、例の如く口説こうとしたのだが、余りの真面目さには辟易してしまった。
優里は玲二のやることすべてが気に入らなかったらしく、散々文句を言われ、1時間以上に渡り説教されたことがあったのだ。
それ以来、玲二は優里が苦手になり、顔を見ると逃げ出す様になっていた。
本来なら加奈を助けて真由や梓に自分の良いところを見せるチャンスなのだが、玲二はそんな気になれなかった。
(玲二さん、どうしたのかな。…さっきからソワソワして)
真由は、玲二の様子が気になってしょうがなかった。いきなり話し掛けられたのも
そうだが、さっきから加奈達の方をチラチラと見ていたからだ。
「ねぇ、玲二さん。加奈さんの事が気になるんですか?」
「……ぶっ!」
真由に言われ、玲二は思わず仰け反る。
「い、いや…真由ちゃん。俺、全然気にしてないよ。」
「そうですか?でも…さっきから…」
「はは…気のせい、気のせい。」
(うわぁ、真由ちゃんって鋭いなぁ。どうしようか…)
玲二は今度は何と言って誤魔化そうか必死で考えていた。すると梓が玲二にこう言った。
「どうしたのれーくん?トイレ向こうだよ」
玲二にとって都合のいいことに優里達のいる席の近くにトイレがあったのだ。
「そ、そうなんだ!トイレに行きたかったんだ」
「変なれーくん?遠慮しないで行けばいいのに」
「あ、あぁ、じゃあちょっと行って来るね」
玲二はそう言って立ち上がると優里達の席の方へと向かった。
(助かった〜梓ちゃんが天然で良かったよ)
真由は、一瞬不思議そうな顔をしたが、それ以上何も言わなかった。
だが玲二にはもう一つ問題があった。梓にああ言った手前、トイレに行かない訳にはいかない。しかしトイレに行く為には、優里のいる席の前を通らなければならない。
(何とか気付かれません様に…)
玲二は慎重に優里達の席の前を通った。

そして‥‥

「助かった〜バレなかった〜」
何とかその場を切り抜けた玲二は、とりあえず用を足すとまた自分の席へと戻ろうとする。
ここで玲二は一つミスをした。バレなかったことですっかり安心してしまい、戻る時のことを忘れていたのだ。
トイレを済ませ意気揚々と戻ろうとする玲二、

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