PiPi's World 投稿小説

朝、目が覚めると……☆第2章☆
官能リレー小説 - 学園物

の最初へ
 26
 28
の最後へ

朝、目が覚めると……☆第2章☆ 28

 
その時、豊と麻衣は‥‥

「麻衣ちゃん、ここも良さそうだよ」
「あっ!それならこっちも行きたいです」
「そう?麻衣ちゃんがそう言うならどこへでも行くよ♪」
「もう!豊さんったら♪」
二人は修学旅行のパンフレットを見ながら楽しそうに話している。時折、手が触れ合ったりとラブラブぶりを発揮していた。
そんな二人の姿に梓と真由は、
「いいなぁ、まいちゃん…ゆーくんとラブラブで…」
「そうだね…麻衣ちゃん…うらやましいな…」
二人は麻衣達をうらやましそうにしながら見ていた。
 
「豊のやつ、麻衣ちゃんとのバカップル決定だな。これでまた面白いネタが…くっくっく♪」
その時の玲二は、写メで豊と麻衣のツーショットを撮りながら、不適な笑みを浮かべていた。

そんな玲二に梓と真由は、
「まーちゃん。れーくん、またなんか変なこと考えてるみたいだよ」
「ほっとこうよ、あっちゃん。それより早く食べちゃおう」
「うん…そうだね♪」
二人はコソコソと話していたが、またおいしそうにケーキを食べ始めた。

その間も玲二は写メを撮り続けていたのだが、二人の世界に入っていた豊と麻衣は気が付かなかった。
「う〜ん。豊のやつ、ちゃんと麻衣ちゃんからメルアドは聞けるのかな?」
先ほどから写メで撮り続けているが、2人の熱々ぶりにだんだん心配し始めていた。

「豊さん、このパフェは美味しいですね。」
「そうだね。あ、麻衣ちゃん、口にクリームがついているよ」
「・・・ごめんなさい。……あ。」
豊が麻衣の口元からクリームを拭い、そのまま口元に運ぶ。
「へへ……」
「もう…豊さんったら…」
麻衣は顔を真っ赤にしながら俯いた。
その光景をもちろん見ていた玲二は、
「豊の奴…大胆なことを…」
玲二は、豊の行動に呆気にとられながらも、写メにはしっかりと収めていた。しかし、
「なんか…バカバカしくなってきたな…撮るの辞めよ」
流石の玲二も、豊のあまりの純感さにはちょっぴり罪悪感を覚えてしまった。周りのまったく見えていない、まるで二人きりでいるように思える感覚の鈍さに、すっかりと毒気を抜かれてしまったのだ。
玲二は携帯をしまうとまたパフェを食べ始めた。その時、頭に浮かんだのは目の前にいる真由や梓ではなく加奈のことだった。
 
ここで店内に目を戻すと‥‥

『お帰りなさいませ!ご主人様、お嬢様!』

堀池加奈の爽やかな声が店内に響き、賑やかさが増した。
明るくハキハキした性格の加奈は男女問わず人気があり、このフェアリーパラダイスの看板娘でもある。ラフレシア女学院の生徒が客層に多いのは、店の雰囲気やケーキがおいしいことだけではなく、加奈の人当たりの良さからもきているのだろう。

カランカラン

店のドアが開き、ラフレシア女学院の制服を着た三人の女の子が入って来た。
「加奈〜!遊びに来たよ〜」

SNSでこの小説を紹介

学園物の他のリレー小説

こちらから小説を探す