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朝、目が覚めると……☆第2章☆
官能リレー小説 - 学園物

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朝、目が覚めると……☆第2章☆ 27

目の前では美味しそうにパフェにかぶりつく梓。その隣にはそんな梓の世話をしながらケーキを食べている真由。甘いものを目の前にした二人は玲二のことなどすっかり忘れているようだ。
「まーちゃん、そのケーキおいしい?」
「うん、おいしいよ。もう!あっちゃん、口の周りクリームだらけだよ!ちゃんと拭かなきゃ」
「へへっ♪」
「……」
玲二は二人の会話に入って行けないでいた。

(このままじゃメアドなんて聞けないぞ…どうする玲二…)

必死に考える玲二、最早メアドゲットのことしか頭になかった。
 
(そ、そうだ!これだ、これしかない…)

携帯を取り出す玲二、そしてメールを打ち始めた。

(送信…よし!これで…)

すると隣の席にいた豊の携帯が鳴った。

♪♪〜

「ん?メールだ。麻衣ちゃん、ちょっとごめんね」
「あっ、はい」

豊がメールを読むと、

[豊、頼む(ToT)
麻衣ちゃんに真由ちゃんと梓ちゃんのメアド聞いて。今度、奢るから。
お願いm(__)m]

豊がちらっと見ると手を合わせ拝むような玲二が…
豊はため息を付いて、

[分かった]

と一言、メールを返した。
そんな豊を見た麻衣は、
「豊さんどうかしたんですか?ため息なんか…あっ!もしかして、何か悪い知らせとか…」
「い、いや違うよ!そうじゃないんだ…ただ…」
豊がちらっと隣を見ると、

《よっしゃ!》

ガッツポーズをして喜ぶ玲二。
それを見た豊はまたため息をついている。

(玲二の奴、気楽なもんだな…でもどうやって麻衣ちゃんに…うーん…)

豊が悩んでいると、
「あの…豊さん?やっぱり何かあったんですか?私に出来ることがあれば…何でも言って下さいね!」
そう言ってにっこり微笑む麻衣。
 
(麻衣ちゃん…何ていい子なんだ…いや!駄目だ。麻衣ちゃんに迷惑をかける訳にはいかない)

豊はそう決心すると、
「ごめん麻衣ちゃん。何でもないんだ。麻衣ちゃんを心配させるようなことはないからね」
「そ、そうですか?」
「あぁ、大丈夫!それより早く食べようよ。クリームが溶けちゃうよ」
「あっ!そうですね。食べましょうか」
豊と麻衣は楽しそうにお喋りしながらパフェを食べ始めた。

一方、哀れな玲二は…

(ムフフ♪これで二人のメアドは…俺って頭いいよなぁ〜♪)
 
玲二は真由と梓のメアドをゲット出来ないことも知らずに浮かれていた。

そんな玲二に梓と真由は、
「ねぇまーちゃん、れーくんって変だよね。さっきから一人でニヤニヤしてるよ」
「シッ!あっちゃん、あんまり大きい声出さないで!」
「え〜!だって〜…」
「とにかく、あんまりジロジロ見ないようにしようよ。恥ずかしいしね」
「うん…そうだね…」

真由と梓はコソコソと話しながら、玲二に気付かれないように見ていた。
浮かれていた玲二は、二人がそんなことを話していたとはまったく気付かなかったのだが‥‥

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