朝、目が覚めると……☆第2章☆ 24
(麻衣ちゃんか…可愛いわね♪…あの薬を使えば麻衣ちゃんも…)
などと思っているとは当の麻衣も真由や梓さえも思っていない。
和美がそんなことを考えていると、
「あの〜和美ちゃん。俺達忘れてない?」
「あっごめんなさい!小池くん滝澤くん」
「もう〜ひどいな〜、和美ちゃん」
玲二と豊も店に来ていた。真由達と店の外で会ったのである。
「それにしても…今日の和美ちゃんのコスは可愛いね。」
「うんうん、昨日とは違って…これもいい!」
「ありがとう小池くん、滝澤くん。」
にっこりと微笑む和美。その容姿とコスが相まって凶悪に可愛いく、恥らう仕草もツボを付いているので、玲二も豊も顔を真っ赤にしている。
「ふふっ…立ち話も何ですから、席にご案内しますね。」
和美は皆を席に案内する。場所はちょうど店の中央の所だ。
「それでは、ご注文が決まったらお呼びくださいね」
和美はメニュー表を渡すと、別の席へと向かった。
和美が行ってしまうと、
「やっぱり和美ちゃん可愛いよなぁ。スタイルいいし、なに着ても似合うしなぁ」
玲二はすっかり惚けている。呆れた豊は、
「お前なぁー、加奈ちゃんはどうすんだよ」
「ん?加奈?俺、加奈が好きだなんて言ってないぜ。お前の勘違いじゃないか?」
と玲二はとぼけている。
(玲二の奴…素直じゃないな…どうせいつもの悪い癖だろうけど…)
豊は玲二のことをそう考えていた。
「それより豊。お前、麻衣ちゃんと二人きりになりたいんじゃないのか?」
「な、なに言ってんだよ!そ、そんなこと…」
玲二にいきなり言われ、つい大声を出してしまう豊。さらに隣の席の麻衣と目があって、顔を真っ赤にして慌てて反らしている。そんな豊を見た玲二は、
「しょうがない奴だな……麻衣ちゃん!豊が話したいんだって。席替わってくれる?」
「は、はい!わかりました」
麻衣はそう応えると、豊を見て満面の笑みを向けた。
数分後‥‥豊と麻衣は向かい合わせで座っていた。なんとなく最初はぎこちなかったが、どうやら会話も弾んできたようで楽しそうに笑いあっている。
隣の席の玲二たちは‥‥
楽しそうに話をしていた。
(う〜ん、やっぱ2人とも可愛いな…むふふ…♪)
向かいの席には、真由と梓が座っている。とびきりの美少女2人に見つめられ、玲二は満足そうだ。
3人の話題の中心は、やはり今度の合同修学旅行となっている。
「ねぇねぇ、真由ちゃん。今度の修学旅行だけどさぁ〜俺と一緒に泳がない?」
相変わらず玲二は、携帯を片手に真由に話かける。
まぁ、本人としては真由のメルアドを聞くのが本心のようだが。