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プレイボール!
官能リレー小説 - 学園物

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プレイボール! 86

試合は進み、5回表終了時点で2‐4とユニコーンズがリードしていた。
ところが5回裏、キラーホエールズは志水から2アウトながら満塁のチャンスを作る。
ここで打席は6番に入ってるお調子者で有名な新城に回る。
ユニコーンズキャッチャー里咲はインコースに構える。
志水も里咲のミット目掛けて投げる。
しかし球がすっぽ抜けて新城の頭上を通過する。新城は尻餅をついてよけたが、キラーホエールズベンチから高橋コーチが出てくる。
志水は帽子を取り、新城に謝罪の行動を見せるが、高橋コーチが出て来たことでユニコーンズベンチからもコーチや選手が出て来て一触即発のムードが漂う。
乱闘こそならなかったが不穏なムードが東京ドームに漂い出す。
「荒れとるばいね。高橋の親父さん。」
「何があったんだろ?確かに危ないボールだが志水投手は故意に投げた訳では無いしな。」
結局新城の2点タイムリーでキラーホエールズは同点に追い付くが、続く小倉がセカンドゴロに倒れて同点止まりであった。
「達、落ち着け」
親友でもある青谷監督が達樹を宥める。
「…はい」
熱くなるのはいいが、それで気持ちを抑制しきれないところが達樹の悪いところだ。
実は今シーズン、達樹は既に二回退場処分になっている。
チームは首位争いをしてるものの、短気な達樹は選手を叱るばかりで、選手達から嫌われていた。
さして実績のない達樹を登用したのは仲のいい青谷監督だ。
どうして、もっと指導力のあるコーチを選ばなかったのかと、他のコーチやOB等も不満の声を漏らしていた。
なので、青谷監督にも不信の声が上がっていた。
そんな声を聞いてか、フロントはひそかにメジャーリーグで名将の一人として挙げられるビルマン氏と交渉を行っていた。
これでチームが優勝すれば別だが、優勝を逃した場合は責任問題として、青谷監督と達樹をクビにすることを視野に入れていた。
しかし、こういうことが起こる年に限って優勝してしまうのだからしかたがない。

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