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プレイボール!
官能リレー小説 - 学園物

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プレイボール! 1

−六年生の夏−
「なおちゃん、一緒に帰ろう。」階段をおりて帰ろうとしたとき、幼なじみの由美ちゃんから声をかけられた。
「うん、別にいいよ。」僕は嬉しそうに向かってくる由美ちゃんを待っていた。
しかし、その時足をつまずいてしまい、由美ちゃんは階段から落ちてしまいそうになった。その時僕は一生懸命左手を伸ばして由美ちゃんを捕まえた。
「ふ〜う、ギリギリセーフ。」僕は由美ちゃんを抱きかかえるように捕まえてそう言った。
その時後ろから誰かがぶつかってしまい俺達は階段を転がり落ちてしまった。
『ボキッ』
鈍い音がした。そして階段の踊り場でようやく止まった僕達はしばらく動けなかった。

しばらくして目が覚めると病院のベットの上で寝ていた。目を開けると家族がいた。お父さんにお母さん、そしてお兄ちゃんがいた。
「大丈夫か?」お父さんが聞いてきた。
「うん、大丈夫だよ。」はっきりとした口調で答えた。
「どうして僕病院にいるの?」頭の中が?だらけの僕は思いついた事から聞いてみた。
「覚えてないの?」お母さんが答えた。見ると目に涙が溢れていた。
「直は学校の階段から落ちちゃったんだよ。」お兄ちゃんがお母さんのかわりに答えた。
「階段?」その言葉ですべて思い出した。
「ねぇ由美ちゃんは?」大好きな由美ちゃんの事を聞いてみる。
「由美ちゃんは大丈夫だよ。今違う部屋にいるんだ。」今度はお父さんが答えた。
「そうなんだ、良かった。」そう言って、体を動かしてみる。
「痛っ。」左腕を動かそうとすると突然痛みが走った。
「ねぇ、僕の左手動かないよ。こんな手じゃボール投げれないよ。」僕は家族に聞いてみる。
「直の手は病気になったんだよ。明日お医者さんに見てもらうから大丈夫だからね。」泣きそうな僕の頭を撫でながら、お父さんが言った。
「僕の手なおるの?」僕はぼやけた目でお父さんを見て言った。
「大丈夫。だから今日は寝なさい。」お母さんは僕を見ながら、優しい声で言った。
それを聞いて安心したのか寝てしまった。
次の日、目が覚めると家族の他に由美ちゃんの家族が居た。そして由美ちゃんは泣いていた。
「おじさん、ごめんなさい。」私のせいで。と由美ちゃんは続けた。
「いいんだよ。直も昨日由美ちゃんの事を心配してたから、由美ちゃんは謝らなくていいんだよ。」お父さんは優しい声で言った。
「でも私のせいで直ちゃんもう野球できないんだもん。」由美ちゃんは叫ぶように言った。その一言で完全に目が覚めた。
「どう言うこと?僕野球できないの?」僕はお父さんに聞いた。しかし、お父さんは何も言えなかった。

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