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プレイボール!
官能リレー小説 - 学園物

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プレイボール! 80

それどころか、二人は並んで座りながらもほぼ無言だった。
あす香は直樹に話しかけたかったが、緊張のあまり声がかけられなかった。
「(ああ〜せっかくのチャンスなのにぃ…私のバカバカ)」
あす香は自分の左頬をポコポコ叩く。
「ん?川崎、どうした?」
「えっ!?ななっ、何でもないよ」
「…そう」
「…あっ!あの…高橋君!」
「なに?」
《まもなく終点東京〜東京です。》
あす香が喋ろうとした瞬間、車内アナウンスが流れた。
「…でなに?」
「うんんっ、何でもない」
電車が東京駅に到着すると、直樹とあす香は下車する。二人の行き先も東京だった訳だ。
「な〜川崎?」
「あ、ああはい?」
妙にきょどるあす香。
直樹はさほど気にせずに続けた。
「どこ行くんだ?」
「え、ええとね、池袋!池袋よ!」
「池袋ね。じゃあメトロに乗りますか。」
「う、ううん。」
そしてメトロのホームに向かう二人。
ちなみにこの二人はと言うと…
「おい、あす香ちゃん妙にきょどってなかった?」
「ぽいね。おそらくやけど川崎も高橋に惚れとるごたあねぇ。」
「ちくしょ〜!高橋と相川がうらやまし〜い!」

「そげんことよりはよ行くばい。何か怪しい現場でも見れるかもしれんけん。」
「あいよ。」
そして直樹達に追い付く途中…
「なあ野田、お前口は堅い?」
「なしてね?」
「いやね…ぶっちゃけ言わしてもらうけど俺はあす香ちゃんが好きだ。」
「ほお〜やけん悔しいとね。」
「そりゃあ俺は顔はイケメンじゃね〜よ。でも高橋の野郎にマネージャー二人とも食われてたまるかってとこだ。」
「じゃあもし来年可愛いマネージャーが入って来たらどげんすると?」
「それでも俺はあす香ちゃんだ。俺はドジっ娘なあす香ちゃんが好きだ!一生懸命やってるあす香ちゃんが好きだ!差し入れでおにぎりを作って来てくれるあす香ちゃんが好きだ!…(以下5分程続く)」
そして…
「ま、こんなとこだ。」
「長すぎるばい。もうお前が川崎が好きってことはわかったけん十分よ。それよりもメトロに乗り遅れんでよかったったい。」
「あ〜そうだな、スマンスマン。でもやっぱり人が多いな…」

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