PiPi's World 投稿小説

プレイボール!
官能リレー小説 - 学園物

の最初へ
 74
 76
の最後へ

プレイボール! 76

そんな照星ナインを横目に、松井は悠々とベースを回りホームインする。
後続の1番村田は橘のファインプレーで何とか打ち取るが、スコアボードには4の数字が刻まれた。
8回裏は1番滝川から。
つまり6・7回で一人もランナーを出せてないことになる。
土居監督は全員を集めて檄を飛ばす。
これが利いたのか、完璧に抑えられていた一文字から無死2・3塁のチャンスを作る。
内訳は滝川がショートへの内野安打。
藤井がエンドランを決め、更に送球の間に2塁を陥れたのである。
そして打者は3番直樹。
先程のスクイズ失敗の借りを返したいとこだ。
直樹は一文字の初球から打ちに行くが、打ち上げてしまい打球はサードファールフライになる。
しかし、打球は風に流され、内野スタンドに入る。命拾いをした直樹。
二球目はボール。三球目は見逃してストライク。四球目はまたファール。
そして五球目、直樹は一文字のストレートを芯で捕らえ、右中間を破るタイムリーを放ち二者生還。打った直樹は微妙なタイミングながら、三塁を陥れることに成功した。
喜びから直樹は右腕を高く突き上げる。
続く野田はセカンドゴロながら、直樹がその間に生還し7−9。
更に5番の柊もヒットを放つ。しかし、一文字が後続を断ち切り、エースの底力を見せた。
イニングは九回へ。

なんとここで土居監督が勝負にでた。直樹をマウンドに向かわせたのだった。
直樹はかつて左腕時代はチームのエースだったが、ケガで右投げに変わってからは公式戦はおろか、練習試合ですら登板経験がない。
ストレートは120kmを越えたくらいで、変化球はカーブしかない。
かなり危険な賭けだが、これは土居監督の流れを変えようという狙いがあるのだろう。
ちなみに今まで投げていた相川は、直樹の代わりにライトのポジションに入った。

直樹の初登板の相手は片山。しかし、直樹は制球が定まらず、ストレートのフォアボール。

SNSでこの小説を紹介

学園物の他のリレー小説

こちらから小説を探す