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プレイボール!
官能リレー小説 - 学園物

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プレイボール! 75

ピンチの後にはチャンス有りとはよく言われた言葉だが、照星はまさに5回裏にチャンスを掴む。
この回先頭の6番橘がセンター前ヒット、7番茅野がレフト前ヒット、8番相馬が四球で、無死満塁のチャンスを掴む。
この場面で9番相川はきっちり犠飛を打ち1点を返す。
続く1番滝川のセンターオーバーの2塁打と、2番藤井のライトへの3塁打で、照星は4‐5まで一気に追い上げる。
そして3番直樹を迎える。
ここで茂原南は先発清水に代えて、2番手にエース一文字を送る。
このエース一文字は、右のオーバースロー。
古谷監督就任で劇的に変化した投手でもある。
去年までの球速Maxは132kmだったが、彼の指導によりMaxは144kmまで上がり、更に変化球のキレも増して、1回戦の浦安学園高校戦で、9回被安打3、奪三振12で完封している。
師匠のいる照星戦の終盤でストッパー的な起用を予定してたが、清水が打ち込まれたので早い回からの投入となった。
また、一文字の起用により、清水がライトに回り、ライトの高坂がベンチに下がった。
それによる一文字の打順は7番となった。

マウンドに上がった一文字は直樹と対峙する。
土居監督はここで同点を狙い、直樹にスクイズのサインを出す。
しかし、直樹のスクイズは運悪く一文字の前に転がってしまい、素早くキャッチャーの山田にトスされワンアウト。更にファーストの城島に送球されダブルプレー。
直樹のミスとはいえ、照星に傾きかけた流れを断ち切ることに成功した一文字。
その後、六、七回は両チームとも無得点に終わった。
そして8回表、照星は大ピンチを迎える。
2アウト満塁で今日当たっている松井に回ってきたからだ。
相川は2‐2のカウントまで何とか持ってくる。
しかし、松井にここから7球粘られる。
そして12球目、相川の投じた中途半端なスライダーを松井は掬い上げる。
なんとこの打球がフェンスを越えてホームランになった。
呆然とする相川と柊、そしてただ、スタンドの方を見つめる他の野手達。

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