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プレイボール!
官能リレー小説 - 学園物

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プレイボール! 58

藤井は足も速いし(50m5秒7)肩も強い。
更に広い守備範囲とバントの技術も持つ。
「まあ大体オーダーが固まったな。」
土居監督はそう呟く。
1番センター滝川
2番ショート藤井
3番ライト直樹
4番レフト野田
5番キャッチャー柊
6番セカンド橘
7番サード茅野
8番ファースト相馬
9番ピッチャー相川
これが照星の基本オーダーとなった。
一年生のレベルでは、他校の中堅校に匹敵するくらい中々強力なスタメンと言える。
ただ、今大会は三年生が軸になるので、一年生ばかりの照星打線は小粒に見える。
だから土居監督は、投手を中心とした守り勝つ野球を目指した。
よって、守備やバント練習を特に強化していく。

みっちり練習を積んだ照星ナインは一ヶ月後、船橋中央高校と対戦する時がやってきた。
前回とは違い、今回は遠征というカタチで、船橋中央高校のグラウンドで試合が行われる。
遠征といっても、浦安から船橋は遠くないが。
この試合には地元ということもあり、プロ球団の船橋ユニコーンズのスカウト二人も来ていた。
彼らの一番のお目当ては、高い守備力を誇る船橋中央の村沢だ。
照星にも相川や野田といった名の知れた選手はいるが、ドラフト候補の村沢に比べれば優先度は低い。
とはいえ、照星の選手に注目していない訳ではない。地元の有望な選手を獲得したいと思うのは何処の球団も一緒だ。
ユニコーンズスカウトが見守る中、照星と船橋中央との練習試合が始まった。

先攻は照星。マウンドには船橋中央の先発山口。一方、打席には照星の一番滝川。
山口は先頭バッターの滝川を2−1と追い込むものの、ここから滝川に粘られ、結局滝川を一塁に歩かせてしまった。
そして二番の藤井がきっちり送りワンアウトランナー二塁で直樹を迎える。
山口はインコースのストレートから入る。
直樹はここぞとばかりに引っ張る。
しかし村沢が打球を読んでたのかこれに飛びつき、更に滝川が飛び出していたのを見逃さず二塁に送り封殺する。
よって照星の一回の攻撃は三人で終わる。
「やっぱり…村沢は凄いな…。ところで打撃は如何かな?」
ユニコーンズスカウトの一人、屯阪はそう呟く。
一回裏はその村沢から始まる。
村沢は相川の甘いスライダーを見逃さずレフトへのヒットを放つ。

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