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プレイボール!
官能リレー小説 - 学園物

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プレイボール! 52

これで野球部員が一気に30人まで増えた。
尤も彼目当てという甘い考えの人間も結構いたので、その後練習が始まると、その厳しさに耐え切れず、辞めてしまう者が次々と現れ、半減してしまうのだが…。
それでも、最終的には16人のメンバーが揃った。
そんな中で実績から言えば、相川は段違いだ。
何せ中学時代に一度全国制覇を成し遂げている。
そんな彼だが、チームのエースとしてずっと一人で投げてきたせいで、優勝後肘を痛めてしまう。
チームを思うあまり、頑張り過ぎた結果だ。
その時、相川に声をかけたのが、宇川二高監督時代の土居だった。
それが、相川が照星に入るキッカケとなる。

「半分残れば御の字だ」
土居監督は平然と言う……とにかく部員がいるだけで突発的な故障が起きても大丈夫だ……それに創立間もない学校だから即レギュラーになれる可能性もある。土居監督にとって拾い者なのが由美だった。何人のマネージャーも見てきたが彼女ほど出来るマネージャーは見た事も無く野田の足の故障を見抜いた時には驚いた。数日後、練習の合間に土居はある書類を見ていた。
「監督、部員全員の故障個所を纏めてます」
「おう、ご苦労……やっぱり直樹が多いな…」
土居の言葉に由美が暗い顔になる。
「でも、直ちゃんは…」
「肩の事はよく知っているさ……小学校の時に階段から転がり落ちた…そうだったな」
「ふぇっ?」
「本人から聞いたが私はそう言うガッツがある奴はある程度は無茶させる…それに君を庇って転がり落ちたと言う根性は買う……だから体調管理は頼むぞ」
「それとマネージャー育成もですか?」
「そうだ……」
「分かりました…あとそれから、エース候補の相川君って肘悪くしてるんですね」
「ああ、相川が全国制覇を達成した後だな。あまり知られていないが。あのケガがなければ、かなりの投手になっていただろうな…。あのケガで球威は落ちてしまったが、アイツならやってくれると信じてる」

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