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プレイボール!
官能リレー小説 - 学園物

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プレイボール! 51

「ま、そうね。なおっちゃあいるとばってんね。打撃も三振がえらい増えてね。守備もレフトしか任されんごとなったとたい。でもヤフードームに立つというのは夢やけん諦める気はなかとよ。」
「まあ、いいや。とりあえず集まれ。」
土居はそう言って全員を呼び寄せる。
「ウチと試合したいと言う高校がおってな、試合することになった。相手は木更津商業高校だ。この高校には西田と言う凄い左腕投手がいる。試合は5月のGW明けだ。しっかり練習しろよ。」
「監督……あんまり時間無いですよ?」
あす香が言うが土居は笑う。
「大丈夫だ……球児らは試合で成長するからね」
部員も集まり試合には十分の数を揃えた。
「ユニフォームなら駅前の商店街の田崎スポーツ店のほうがいいわね」
「そうだな…田崎の所なら幾分無理が利く」
職員室にて土居と由美は準備を進めていた。
「知り合いなんですか?」
「アイツとは大学では酒飲み友達だった……後で電話しとくからサイズとか聞いて置けよ」
「わかりました。ところでうちの野球部の部長というか、キャプテンは誰なんですか?」
「今は一応野田ということにしているよ。正式には五月の試合内容できめる」
土居としても、入部してきた生徒が予想以上に粒揃いだったので、まだ迷っているというのが本音だろう。
そのためにも、チームの精神的支柱に成り得る者を試合で探ろうというわけだ。
「どうして野田くんに?」
と由美が聞く。由美の脳裏に直樹が特大ホームランを打たれた映像がよぎったが……
「ああ、入部届け一番に出したからだよ」
実際は適当な理由だったりする。
まだ野球部が発足して数日しかたっていないので、今の時点で誰がリーダーに相応しいかは分からない。だから、そんな理由になってしまうのも仕方ないことだった。
そんな中、練習と並行して部員募集も行われていた。
「甲子園のスターにならませんか?」という唄い文句を作り、高校中の掲示板に貼る。
ついでにマネージャーの募集も行う。
しかし、なかなか部員・マネージャーは増えない。
今は部員9人…つまり控え選手がいないのである。
だが、その状況を変える出来事が起きた。
中学の時に全国制覇した相川という投手が野球部に入部したのだ。
彼はイケメンかつ努力家として知られていたため、彼を目当てに沢山の人が野球部に入部した。

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