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プレイボール!
官能リレー小説 - 学園物

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プレイボール! 47

それから直樹は由美を呼び出した。
「なおちゃん、なぁに?話しって?」
「由美…俺、照星受けることにしたよ」
「えっ!?何で…?」
「勉強でも一度くらいは価値のあることがしたいんだ」
「…でも、その高校じゃ甲子園に行けるか分からないんでしょう?達也さんの高校なら実績あるし…」
「…確かに実績ないし、三年の間で行けるか分からない。でも、照星はスポーツに力を入れるって言ってるし、名のある監督さんも来るんだ。いい選手も入るだろうし、可能性は充分にあるよ。兄貴の高校には負けるけど」
「でも…」
由美は直樹のことを心配していた。
直樹は小さい頃から夏の時期になると、高校野球をかじりつくようにして見ていた。
そして、「僕も高校生になったら甲子園でプレーするんだ」とよく話していた。
だから、可能性が未知数のところでは、直樹の夢が叶わないんじゃないかと。
それに、もしその高校に落ちてしまったら…。それを考えると、せっかくの権利を捨てるのは勿体ないと思うのだ。
そんな不安げな由美を見て、直樹は肩を叩いた。
「大丈夫だって、必ず何とかしてみせる。じっちゃんの名にかけて!」
直樹の言葉に、由美は肩の力が抜けた。
「もう…なおちゃんたら…」
「わかった。私も辞退して直ちゃんと同じ高校に行くからね。そうじゃないと私が高校に行く意味がないしね。」
「由美…俺頑張るよ」
これで後戻りが出来なくなった直樹。直樹の受験の日々はもう暫く続く。
一方、この話しを聞いた蒼太は残念がった。
「そっかあ…また一緒にプレー出来ると思ったんだけどなあ…」

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