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プレイボール!
官能リレー小説 - 学園物

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プレイボール! 31

「ところで直樹、お前クリスマスどうするつもりなんだ?クラスのやつらで集まってパーティするらしいぜ。」蒼太は楽しそうに話しかけてきた。
「ふ〜ん…」
直樹はあまり乗り気ではない。
「何だ?予定でもあるのか?」
「いや、別にないけどさ…」
「なら来いよ、みんなで弾けようぜ」
「…そうだなぁ」
歯切れの悪い直樹。
理由は受験勉強だ。
由美とは違い、直樹の成績は伸び悩んでいた。
由美に遅れはとるまいと奮闘する日々を過ごしていたのだが、慣れないことをすると、疲労の蓄積が溜まりやすい。
「それに受験のあとすぐ卒業だから、みんなで集まって遊ぶのは最後になるかもしれないぞ?」
蒼太の言う通りだった。今まででも十分忙しかった勉強が、これからはさらに忙しくなる。
「わかった、終業式の間に考えておくよ」
直樹はとりあえず返事を保留にした。
「そうか、いい返事期待してるぜ」
「うん……そういえば蒼太って、高校どこ受けるんだ?」
直樹の言葉に蒼太は目を丸くする。
「今更何言ってるんだ?お前の第一志望と同じ所だよ」
それを聞いた直樹は、蒼太の成績がかなりいいことを思いだし溜め息をつくのだった。
「お前も余裕があるんだな…」
直樹は小さく呟き、前を向いた。その呟きは蒼太の耳にしっかりと届いていた。
「(コイツ…相当きてるなぁ)」
蒼太は苦笑しながら、直樹の情けない背中を見た。

面倒な終業式が終わり、寒い廊下を一人で歩く直樹の耳に、由美の声が聞こえてきた。
「あっ!直ちゃん!」
直樹に気づき、小走りでやって来る由美。
直樹とは違い、由美は元気そうだ。
「おぉ、どうした?」
「なおちゃん、今日ヒマ?」
「え?何だよ急に」
「今日クリスマスでしょ?だから一緒にパーティーでもどうかなって」
以前直樹が由美に言ったことだ。
「…あ…でも俺、模試の成績あんまりよくなかったから…」
「でも、なおちゃん勉強頑張ってるし、それに…最近元気ないから…」

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