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プレイボール!
官能リレー小説 - 学園物

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プレイボール! 110

土居監督は彼の投球練習を見て、ドロップに普通のカーブを持ってると思い相馬にサインを送る。
そして8番相馬が打席に入る。
守備シフトは内野がセカンドゲッツーシフトで外野は極端に前進守備である。
横田をリリーフした黒柳は2‐2と相馬を追い込む。
しかし、相馬はそこから3球粘る。
そして8球目、バッテリーはカーブを選択する。
相馬の頭にはドロップしかなかったが、どうにかバットに当てる。
この打球はショートに転がるが、当たりがかなり弱い。
ショートはセカンドゲッツーを狙い、二塁へ送球する。
まずセカンドフォースアウトで、セカンドが一塁に転送する。
足の速くない相馬だが、懸命に走り一塁にヘッドスライディングをする。
審判の判定は…「セーフ!」
タイミング的にはアウトだったが、ファーストの足が僅かに離れたのだ。
「しゃあっ!」
そのセーフコールを聞いた相馬は、一塁上でガッツポーズをする。
その間にホームベースを柊が踏み、待望の1点を手にする。続く相川はセカンドゴロに倒れたが、照星は貴重な1点をもぎ取った。
この1点に勇気付けられた相川は、8・9回を完璧に抑えてこの試合を勝利に導いた。
土居監督も8・9回の相川の投球に中体連優勝投手の片鱗を見せられ感心した。
初戦を制した照星の二回戦の対戦相手は佐倉北高校と決まった。
この高校は過去春ベスト8まで進んだ実績があるが、10年以上低迷しているので、緑ヶ丘より遥かに戦いやすい相手と言える。

そして次の佐倉北戦の日がやって来た。
照星の先発は今日も相川。
今回は後攻なので、各選手が守備位置に散らばる。
そして、相手の1番打者玉置が打席に入り、主審からプレイボールの合図がかかる。
その初球、136kmのストレートを玉置がセンターへ弾き返す。
しかし、ライナーが伸びすぎてセンター滝川の真正面であった。
その後の2番立川・3番藤原は簡単に片付けて1回を3者凡退に抑えた。
その裏、佐倉北先発は右腕の中井。
先頭の滝川は中井の初球の甘いストレートを叩き、右中間に二塁打を放つ。
続く2番の藤井は打ち損ねてセカンドゴロに倒れるが、その間に滝川は三塁へ。
先制のチャンスを迎えて3番直樹がバッターボックスに入る。

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