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プレイボール!
官能リレー小説 - 学園物

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プレイボール! 102

一方の野手陣はと言うと…
レイナが荷物を置いて戻って来ており、レイナによるノックが始まる。
「はい、センター!」
レイナの打球は意外にも伸び、この打球も左中間の深い所に上がったが滝川が何とかキャッチする。
「次はライト!サードに投げてね!」
こんな感じでノックが進んで行く。
茅野は事件による直樹嫌悪はグラウンドまで持ち込んでおらず、直樹からの送球も軽く捌く。
そして6時になった。
夏とは言え、山がちなこのあたりは少し暗い。
照明こそあるが、ナイター用のそれには至らない。
土居監督はメンバーを集めて告げる。
「全員ストレッチをやってから戻れよ!それと、食事作りの当番があるらしい。今日の当番は高橋と野田だ。高橋と野田はストレッチ終わったら食堂内の厨房に行ってくれ!他は食事まで自由だ!練習したい奴は室内ホールが9時まで使える。ただ、素振りやキャッチボール程度にしとけよ!以上解散!」
直樹と野田はストレッチで体を解した後、厨房に向かう。
「高橋、お前は料理つくると?」
「いや、俺料理とかあんましたことなくて…」
「そうか?なら俺が教えてやるけん。心配することなかとよ」
野田は料理が得意なので、自信に満ち溢れていた。

そして厨房に着くと、あすみと同じ剣道部員の佐渡美奈子の二人がいた。剣道部の当番はこの二人のようだ。
「二人ともお疲れ様、さあつくりましょ♪」
美奈子はじゃがいもと人参を手に持っていた。具材からして、つくるのはカレーらしい。
料理が始まると乗り気だった美奈子の料理下手が判明する。見兼ねた野田が言う。
「人参の頭と尻を落としちゃらんね?あと芋の皮剥きね。玉葱は俺がするけん」
そして野田は玉葱を切り始める。
「くう〜やっぱしみるばい」
「野田君料理上手いのね」
「今は寮ばってん、昔は自炊しょったとよ。親父もお袋も帰りは遅いけん。だから冷蔵庫にあるのを自分で適当に作ったとよ。それが最初やね」
「へえ〜そうなんだ」
「玉葱の次は人参と芋やるけんね。ごめんばってん女の子はそこにある野菜でサラダ作っちゃらんね?」
「ええ、それなら任せてよ」
そう言う美奈子だが、そのぎこちない包丁捌きに横で作業するあすみは気が気でなかった。
一方、直樹と野田でカレーの材料を刻む。直樹も使い慣れない包丁に苦慮しながら具材を切っていく。
その時、野田は直樹に言う。
「お前が誰と付き合おうと俺には関係なかと。でも、チームのムードを壊すようなことはしちゃいかんばい」
「…ごめん」
「さ、切ったけん、炒めるばい」

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