聖華学園 94
と言って清司と葵は美月に
「バタフライの練習をしてくる。」
と言い残し、短水路のプールに移動する。
真面目に準備体操を葵と共にしていたのだが、葵が前屈で屈んだときに胸の谷間が見えたり、後ろに背を反らせたときに水着がずれてしまい清司はその巨根を自己主張させてしまう。
それを見た葵は、笑いながら
「もぉ〜。 清司様、真面目にやってください。」
と言われてしまう。
「ごっ、ごめん。」
清司は頭をボリボリ掻きながら謝るのだった。
入念に準備体操を終えた葵と清司は、シャワーを浴びて水の中に入る。
「では、清司様。 練習の前に水に慣れるために少し泳ぎましょう。」
と葵が言うと清司と葵は、ウォーミングアップで軽く500Mほど泳ぐ。
泳ぎ終えた清司と葵は、そばに置いてあったビート板を持つと次に葵は
「次にドルフィンキックですね…。 見本を見せますから…同じようにやってみてください。」
葵は右手で左手で壁を押しながらプールの縁につかまって下半身をしならせてドルフィンキックをやってみせる。
清司は葵の横に並び、同じような体勢でやるのだが
どぼん。
どぼん。
と水飛沫が高く上がるだけでドルフィンキックにはなっていなかった。
そこで葵は、清司の足を持って清司の下半身をしならせるようにしてゆく。
「清司様。 腰を使って足をしならせるようにしてみてください。」
清司は葵が言うように腰を使って足をしならせるようにしてみるとなんとかドルフィンキックの型になっていく。
「なんとか型になってきましたね。 次にドルフィンキックだけで泳いでみましょう。」
と言うと葵はビート板を持ち、体をしならせながらドルフィンキックで前に進んでゆく。
25Mをドルフィンキックで進んだ葵は、再びドルフィンキックで清司の元に戻ってくる。
清司は葵に言われた通りにやってみるのだが思うように進まずにいる。
清司の進み具合にあわせて葵は泳いでいる清司の後ろから歩いていて、時折、清司の脚を掴んでしならせるようにしていく。
それを何往復かしているうちになんとか型になり、難なく進むようになってきた。
ここで葵はインターバルを取りながら清司に
「清司様。 だいぶドルフィンキックができるようになりましたが、まだキックの練習を続けますか? それとも手のほうに進みますか?」