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聖華学園
官能リレー小説 - 学園物

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聖華学園 81

 道場は、グラウンドより少し離れたところにあり、気合いの入った声や竹刀のぶつかり合う音が響いている。
 楓が一礼をして中に入ると、清司も楓の真似をして中に入ってゆくが入るなり清司は大きい声を出してしまう。
「あ゛〜〜。 金メダルのお姉ちゃん。」
そこには柔道着を着て稽古に励む磯山さよりと元聖光女学園柔道部の面々の姿があった。
「清司様、さよりさんのことをご存じなのですか?」と楓に聞かれ、うなずく清司。
「あのお姉ちゃんがオリンピックで金メダルをとったときにパーティでお祝いに僕が花束を渡したんだ。」
「そうだったのですか。」
清司の大きな声に気付いたさよりは動きを止め、清司達のほうへと歩み寄ってゆく。

「清司様、美月先生、綾乃先生。 それにちなみさん、葵さん、楓さん。」
さよりは、これからの主人である清司と恩師の美月と綾乃、先輩後輩の間柄であるちなみ、葵、楓に挨拶をして、更に畳のうえにかしこまる。
 すると、他の元聖光女学園の柔道部員達もさよりに倣い、畳のうえにかしこまった。
ちょうどその時、剣道場のほうから走ってくる足音が響いてくる。
「さより!」
声の主は、さよりと同級生で元聖光女学園剣道部の主将、佐々真琴である。
元々、さよりと真琴は元聖光女学園生徒会長『白鳥麗子』のボディガードであったが清司の義父、精造の切り崩しにあって以降、精造のとりこになっていた。
その後、大学在学中にさよりは金メダルを獲得、真琴は世界選手権で優勝するなどして藤原の警備会社に就職して広告塔を務め、聖華学園が設立されると、その警備隊長、副隊長としてこの学園に赴任してきた。

副隊長は、もう一人おり、元聖光女学園剣道部の真田麻理が務める。


「あら、真琴さん、ちょうどよかったわ。 後でそちらにもうかがうところでしたわ。」
と美月が言うと、
「真琴さん、ちょっとお話が・・・。」
と綾乃が言いだして、真琴にお小言が始まる。
 真琴にお小言が言われている間に、麻理が他の元剣道部員を場内に座らせる。
 お小言がおわり、バツが悪そうな顔をしながら真琴は、さよりの横にかしこまって座る。

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