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うちのマネージャー
官能リレー小説 - 学園物

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うちのマネージャー 83


「………っえ?」

しかし今日、終わることも変わることもなかったはずの考えが、変わることになる。

『あなたの願い 叶えます』

自分の下駄箱に、そんな走り書きをしたメモと共に小さな小瓶が置かれていた。用途が書き込まれたメモの続きを読み、その内容に聡介の瞳が驚きに見開かれたのだった。


†††



共恵は浮き足立っていた。明日は土曜日だ。そして部活も休みになる。

“今夜、行くから”

今日の朝練で健哉に言われた言葉を思い出し、顔がニヤけてしまう。
(うふふ…)
一週間ぶりになるお泊まりだ。といっても一週間前のあの日が初めてで、まだほんの二回目。けれどどれだけ待ち望んでいたかわからない。次の日を考えずに、健哉の好きなだけこの躰を愛してもらえる。

「…っはぁん」

思わず想像してしまい、躰が熱く疼いてしまう。思わずこぼれてしまったはしたない声に、はっとし口元を抑え辺りを見渡す。
(いけないいけないっ)
まだここは校内であり昼休み。焦った共恵だったが、周りには誰の姿もなくほっと胸をなで下ろした。人がいないのはここが教室のある棟から遠く離れた実験室棟だからだ。ではなぜ共恵がこんな所にいるのか。頼まれごとを受けたのだ。

聡介から。

あんなことがあったのに何をのこのことと思われるかもしれないが、何てことのない用事を言いつけられただけだ。自分はマネージャーなのだし、当たり前のことだ。
第一聡介が来られないから代わりに頼まれたことなのだ。
(…さっさと済ませて教室戻んなくっちゃ)
思いながら共恵は、入学してから一度も足を踏み入れたことのない第三実験室の扉を開けた。

ガラッ

「うわっ…」

薄暗い室内に一歩踏み込んだ途端、目の前にあった人体模型に驚く。

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