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うちのマネージャー
官能リレー小説 - 学園物

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うちのマネージャー 33


絡み取られた指先は、ほどかれる兆しもない。始めは恋人同士の甘い行為のように感じもしたのだが、両手の自由を奪われ、何にもすがりつくことの出来ないこの体勢は、正直感じすぎてしまって辛い。このままではあまりに強い快感にどうにかなってしまいそうだ。そうでなくても際限なく攻められ続け、互いに何度絶頂を迎えたか知れない。
中に出されることはなかったが、共恵の身体中に付着した白濁液が二人の淫行の有様を物語っていた。
この何時間にも及ぶ性交の中、ただ翻弄されるだけだった共恵に対して、獣のように食らいついていた健哉の側にも、このとき漸く限界が訪れようとしていた。

「…くっ…イく…ぞっ!」
「…はっ…っ…ぁ゛…っ」

掠れた声で言い、ぐぐっと深くまでのめり込むように刺し貫かれ。

「…………っっ!!…」
「……くっ…」

もはや声にもならない絶頂を迎える共恵の腹部に熱い飛沫が飛び、繋がれていた二人の手がほどかれた。やがて密着していた健哉の温もりも離れていき、手足を投げ出したまま、共恵は呆然と終わりが訪れたことを悟った。


(……すごかった……)

未だ乱れたままの呼吸を必死に整えながら共恵は思っていた。
まさに獣のような交わり。前戯こそ丁寧に丁寧にされたが、一度躰が繋がってしまえば、言葉もなく腰を降り頻るだけだった。健哉もだが、自分も。
いや、「言葉もなく」というのは違うのかもしれない。言葉など、必要ないのだ。ただ本能のままに互いを求めただけ……。
意識せず先程までの行為を反芻し、再び熱を持とうとする自身を両手で抱きしめ、なだめる。……本当は健哉に抱きしめてもらいたいところなのだが。

(……そういえば)

健哉はどこへ行ってしまったのだろう。互いにこれ以上ない高みへと上り詰めたのに、事後の余韻に浸るわけでも、ベッドに突っ伏すでもなくどこかへと行ってしまった。
思わず不安が胸をよぎる共恵の心を見透かしたように、部屋の扉が開き健哉が姿を現した。

「……あっ…」
「ん?どした?」

安堵の想いがそのまま小さく声にでてしまっていた。腰にタオルを巻き付けただけの健哉は、言いながら近づきベッドに腰をおろした。

「…共恵?」

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