うちのマネージャー 12
(なんだろ?お父さんたちかな?)
送り主は誰だろうと、廊下に置いてもらった段ボールに顔を近づける共恵。
ガチャッ
(え?)
顔をあげてみると、配達員が内側から家の鍵をかけてしまっていた。
「…え?あの……」
「オマエ…無防備すぎだろ…」
(えっ!?この声!?)
目深にかぶっていた帽子をとると、それはなんと健哉だった。
「えっ…な…な…」
「おっじゃましまーす♪」
混乱している共恵を余所に健哉は靴を脱ぎ、ずかずかとあがりこみ、スタスタ奥へと進んでいく。
「…ちょっ小野塚くん…まって…」
「へぇー…中も広いなー」
ぐるーっと広いリビングを見渡し感嘆のため息をつく健哉。
「もうっ!小野塚くんてば!!」
全く人の話を聞こうとしない健哉に腹を立て腕を掴み正面から共恵は向かい合った。
「どーいうこと!?ちゃんと…――!?」
「…私服も可愛いんだな…俺好み」
言い終わる前にぐっと腰を引き寄せられて密着する。
「ぁっ…だから///そういうことじゃなくて…なんでそんな格好で…」
「だって会いたかったからさ♪」
「…だっ…だったら普通に…」
「普通に来たらオマエ絶対いれてくれないじゃん」
んーいい匂いー♪といいながら躰のラインを撫でさすられる。
「…ぁっ…ゃっ」
「だっからー作戦っつーの?俺昔配達のバイトしてたからさー」
これ(制服)そんときのなんだよね、おわかり?と耳元で囁かれる。その吐息にも躰がビクビクと震える。