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性徒憐(リン)の日常
官能リレー小説 - 学園物

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性徒憐(リン)の日常 35

他の手紙も似たり寄ったりの内容だろう。
こんな直接的な嫌がらせは久しぶりな気がした。

―――嫌がらせ?

そんな言葉が頭に浮かんだ自分が少し可笑しい。

かき集めたそれを持って、窓からそれを投げ捨てた。
風に煽られてバサバサと手から落ちていく紙くずは、真下の芝生や植え込みの上に散らばっていった。

休み時間とは言っても、校舎の外に生徒は出ていない。でも、窓を見て気が付いたのか、数人の教師達が外に飛び出してきた。
先生が降って来た手紙の中身を数枚見ると慌てて他の手紙も集めだした。
これが外にでて「イジメ問題」として取り上げられたりしたら私のことが世間にばれてしまいかねない。
私はそんなことは怖くない。
私は不特定多数との性行為に命をかけて楽しんでいる。
今までは何も発病しなかったけど、面識もない人とSEXをすれば性病の一つや二つにかかってもおかしくない。
下手すれば命にかかわるものに感染することだってある。
そんなリスクを承知でやってるのに、この程度のことで私にダメージを与えられると思っている女子が可愛く思えた。
……それにしても。

女子達の視線の中に少し違うものが入り混じってるのは何故?

「憐」
少年の呼びかけに振り返って納得する。

――彼。

ああ、私はまだ彼の名前を知らない。

「何か用?」
必死の彼の様子から、何度も私の教室を訪れたのだろう。
「別に……気になったから」

気まずい教室の雰囲気に、気を殺がれながら彼は言った。
――ああ、教室の、女子達の態度がいつもより過剰だった原因は彼だ。

前にも私と付き合いたいと、通いつめた男子が出たとき、似たようなことが起きた気がする。

あまりよく覚えていないけど。

「憐」

今度は女の声で呼ばれた。彼の後ろから優奈が顔を出す。
「先生が呼んでるよ」





「今行く。」
私は返事をするとそれ以上彼とは話さずに職員室へ行く。
「憐!どういうつもりだ!?」
「何か?」
「こんな物を窓から捨てるなんて何を考えてるんだ!」
「人から貰った物をごみ箱に捨てるのが忍びなくて。」
「そういう問題か!!」
パニック状態の先生達から様々な罵声を浴びせられる。
どうせ浴びせられるなら精液がいいのにと上の空で私は聞き流す。

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