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性徒憐(リン)の日常
官能リレー小説 - 学園物

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性徒憐(リン)の日常 28

(欲しい……)

でも、満たされない。

満たされない事が分かっていながら身を投げ出すのは、空しい気がした。

からっぽの欲望。

身体が貪欲に快楽を求めるのを感じながら、私はぼんやりとした頭で、秘所をまさぐる。
緩慢な動き。その方が長く快感を感じられる。

窓から終点の停留所が通り過ぎるのが見えた。
ここより少し奥に、休憩と待機を兼ねたバスの駐車場があるのを私は知っていた。そこに向かうのだろう。
そこはテーブルや壁が黄ばみ、煙草のにおいが染み着いた休憩室。《禁煙》の張り紙も煙草で黄ばんでいる
その奥にはカビ臭い仮眠室があり、運転手はいつ干されたのかわからない布団を敷き私を引き寄せてキスをする
煙草を煮詰めた様な口臭と粘っこい唾が口の中に流れ込む
どうせ降りてやる事は決まっている…バスから降りる前に全て服を脱いで鞄に詰め込んでいた。
その鞄を仮眠室の畳に転がし、私は運転手から身を離すと四つん這いになって尻を運転手に向けた。
「自分からねだりやがって…ヤル事しか頭の中にないのかよ」
笑いながらもベルトを外す音…そう、今の私の頭の中はセックスしかない。
私のアソコに男のモノを突っ込まれて激しく突かれ…腟内が溶けるぐらい熱い精液を注がれたい…
心は満たされなくとも…私の躯はそれを待ち望んでいた。

運転手は何かを口走りながら、前戯もそこそこに私の中に押し入ってくる。
先ほどの情事と手淫と、私の中は既にどろどろで簡単に男を受け入れた。
四つんばいになった時特有の、下腹部の圧迫感を感じながら、私は静かに男の全てが飲み込まれるのを待った。
「ハァハァハァ」

荒い息が低い天井の下に満ちていく。
淫乱。淫乱と、運転手は呟きながら私を犯している。

何度か体勢が変わり、目を開けると埃の下がった天井が目に入った。白いような黄ばんだような電球の球。
夢中で打ち付けてくる運転手の顔。目。口。

(あぁ………)

私は目を閉じる。熱い奔流が注がれるのを待つ。
後はいらない。

なにもいらない。

セックスだけでいい。

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