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性徒憐(リン)の日常
官能リレー小説 - 学園物

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性徒憐(リン)の日常 24

バスに乗っている間、彼は心地悪そうに仕切りに身じろいでいる
その原因が自分にあることを本人は気付いていない
それは何もしないで私の隣に立っていること
乗客の中には私とsexしたい人もいるのに、何もしないで側に立っているのは不快なのだろう
私を巡って諍いを起こしたり独占しようとした人は、後で何者かに粛正されている
けどそれは気持ちいいものじゃない
私は彼の制服を引っ張ると一番後ろの席に押し込み一緒に座った

彼は私の強引な態度に、驚きと戸惑いの表情を浮かべる。
乗客の数人がちらりと振り返るのが見えたが、私は気づかないふりをした。

「なに」
「黙って」

視線で彼を威圧する。
そして彼の手を私の胸とスカートの中に導いた。
「なっ!?…何っ!!…」
「静かにして…」
私は彼の言葉を制して耳元で囁く。
「私は口先だけの言葉なんて信じない…『助ける』って言うんだったら行動で示して……私に快楽を与えて…何時でも何処でも…他の男の入る余地がない程犯してくれる事…なんなら孕ましてくれてもいいわ……それが私を助ける…私が助かったと思うかもしれない唯一の道…あなたにそれができる?」
私の言葉に彼は黙り込む。
偽善なら別にいらない…
彼は微動だにしなかった。
俯いた顔から表情は窺えない。しかし、握った手首からは、相当の緊張が感じられた。
「出来ないなら……二度と私に関わらないで」
私は手を離し、彼を解放することにした。
今までも時折、こうして偽善めいたことを言われることはあった。
けれども、一人として私を本当に「助けて」くれる人などいなかった。
侮蔑の言葉を吐き出して逃げ出すか、欲望に堕ちて行くか。
そんなものなのだ。
彼もきっと、そうに違いない。

けれども……
それが誤りだったことを、私は次の瞬間理解した。
彼は突然、私を優しく抱きしめたのだ。
「…悲しく、ないの?」

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