PiPi's World 投稿小説

ある女子水泳部の物語
官能リレー小説 - 学園物

の最初へ
 1
 3
の最後へ

ある女子水泳部の物語 3


食事が終わると基本的にはみな自由時間である。
プールは綾と桃花の許可がなければ開かないが、その代わりにトレーニングルームが使える。各部屋にはテレビがあり、一般部員はお菓子を食べながらワイワイと集まって楽しむ者もいる。

1年生の平田唯は奈津佳と同様、合宿の手伝いに男子が同行していることに驚いた。
しかもそのうちの一人に彼氏である増川竜馬がいたことに動揺した。水泳部の1年生には知られていることだが、その竜馬は練習中、同じく1年の片山望美につきっきりだった。

「ののみは不満です、竜馬きゅんはどうですか?」
「どうといわれても、仕事ですから…」
「カラオケがないなんて、なってないです!歌が練習できないです」
「片山さんは歌、好きなんですか。軽音部と掛け持ちでも?」
「ののみはグラドルになって、売れたら歌も出したいのです。しがないスイマーで終わるつまらない女の子じゃないのです」

竜馬は望美があまりに体育会系に見えないので困惑していた。合宿にも集合に遅れそうになる割に、荷物は特大だった。問題児丸出しで憎らしいのに、美少女なので結局咎められない。
見た目もロリ巨乳で、髪はツインテールにしていて、男子バイトがいるのをいいことにまるで自分はアイドル気取りで彼をマネージャーや付き人のようにしていた。
唯は当然、ワガママな末っ子で小柄なのに目立ちたがりでそのうえ態度もでかい望美が苦手だった。

綾としては部員一人に男子バイトを担当として一人割り当てるのが理想と考えていた。ただ、唯と竜馬のように交際している者がいることまでは把握していなかった。そういうことを除けば、水泳部部員と男子バイトの間で男女の関係が濃くなるのも容認していた。

「せっかく彼氏くんも来てるってのに、面倒なのに引っかかっちゃって残念だね」
「わ、私はそんなことは…」
「隠さなくっていいわよ。ジュース奢ってあげるわ」
竜馬と望美の姿を遠くから見ていた唯に、2年の芦沢真湖が優しく励ます。

「ねえ、替えの下着足りてる?Tバックもあるんだけど」
「買いませんよ。誰に見せるんですか」

二人がガールズトークを始めようとしたところに綾がやってくる。

「校長、せっかくなのでお話が…」
「へえ、後輩を恋人と一緒にさせたいと…合宿と恋愛は別物と言いたいけど、ここじゃ私がルールだもんね。真湖ちゃんの提案に乗ってあげてもいいけど、条件付きでね」
「いったい何をすれば…」
「真湖ちゃんが見張りすること。二人がエッチしてる時は。他の部員や坊やたちに見られたら面倒になるから。二つ目は真湖ちゃん自身も、竜馬くんとヤッちゃいなさい」
「一つ目は至極当然ですけど、二つ目は寝取りになっちゃうじゃないですか」
「ロハで後輩をフォローとかカッコつけすぎなのよ。どうせ私があのロり巨乳を引き付けるんだから、先輩もリスクを取らなきゃ。後で報告してね」

綾なら分かってくれると、耳打ちした真湖だったが、ジュースや慰めどころではない代償を求められ、がけっぷちに立たされる。後輩の手前なかったことにもできないので、渋々承諾する。

「ねえ、ののちゃん」
「はいですぅ」
「女同士で、一緒にシャンパンのまない?」
「タワーですか?」
「派手にするばかりが能じゃないわ。大人は落ち着いて飲むものよ。早くいらっしゃい」
「はいですぅ」
「竜馬きゅん、あの子の髪をブラッシングしてあげて」

綾は望美に接近するとあっさりと竜馬から引き離す。竜馬も綾の命令に従う。彼は世話をしろと言われた女子の元へと向かう。

SNSでこの小説を紹介

学園物の他のリレー小説

こちらから小説を探す