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君の人生、変えてあげる〜第2部〜
官能リレー小説 - 学園物

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君の人生、変えてあげる〜第2部〜 37

みんなのいい思い出になったのであれば嬉しい。笑顔で話す子、少し恥ずかしそうに語る子、いろいろだったけど、話した子に共通するのは僕との経験が(いろんな意味で)とてもよかったということ。
その話を聞いてまだ僕と経験のない子がしきりにこちらを向いたりして気にしだす。沙羅ちゃんは特に、こっち見過ぎのような気が。


「えと、気になったこと、聞いてもいい?」
「はい、浅岡さんどうぞ」

「佐智子先生がたっくんのことを好きになって、したいって思うようになったきっかけと今の気持ち、知りたいです」

 佐智子先生は、他のこれまでに発言した人と同じように椅子から立ち上がった。そして、僕も含め教室中の人を見渡した。
 「ええと…初めて、たっくん、と会ったのは、保健体育でここに来たときでした」
 シングルマザーだ、って聞いた授業。
 「そのとき、たっくんには、嬉しい言葉をもらったけど、そのときはまだ、あんまり、好きとかじゃあ、なかった」

「校内にいる男の子がたっくんだけ、たまに校舎ですれ違うとき、はにかみながら挨拶してくれるのが嬉しかった。そこから何か立ち話することはなかったけどね」
「でもそんなたっくんの横顔をふとしたときに見て、ハッとしたことがあった。ほんのちょっとだけかもしれないけど、彼…娘のお父さんに似てるなって感じた…」

皆、佐智子先生の話に聞き入っていた。もちろん僕もだ。

 「その人は、逃げた男だから、もちろん思い出したくないところもある…でも、もちろん、いい思い出だってたくさんあった。そんなことを考えているとき、昇降口でたっくんを見かけて、声をかけた…見ようによっては、車に連れ込んだ、とか言われるかも、知れない」
 クラス内、ちょっとざわざわした。

「誰かを乗せてドライブする…久しぶりで嬉しくて。娘が生まれる前の、楽しい頃を思い出した。たっくんの横顔は、余計に彼に似て見えて…車通りの少ないところの路肩に止まって…たっくんと、ヤった」

教室内が騒ついた。
僕は冷静さをなんとか保とうと佐智子先生の顔をじっと見つめた。

「もし、私がたっくんと関係を持つことに、不満とか、疑問とか、批判的に思ってる人がいたら遠慮なく言ってください……」
佐智子先生の声が震える。

佐智子先生に対して、反論とか、そういう事を言う人はいなかった。教室内はしんと静まり返る。

「大丈夫です。佐智子先生も、たっくんと、いっぱい…してください」
沈黙を破ってそう言ったのは海里ちゃん。

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