君の人生、変えてあげる〜第2部〜 36
胡桃ちゃんは真剣な様子で続ける。
「あれは…たっくんが来た最初の体育があった日だったの。あのとき、何人かが裸になって、たっくんが…その…勃起して…それで『責任とる』って言って、放課後にシャワー室にいて、旧校舎の空き教室に行って…セックスした」
胡桃ちゃんは一気にそう説明して着席した。
僕はその場面を明確に思い出して、股間を硬くしていた。
「最初の体育の時、って、そんなに最初のころに?!」
沙羅ちゃんが胡桃ちゃんに言ったことは特に飛鳥ちゃんはとがめなかった。
「他に発言ある人」
「はい」
奈緒ちゃんが手を挙げた。
「浜野さん、どうぞ」
「私は、茉莉菜のおかげ」
奈緒ちゃんの言葉に窓際の席の茉莉菜ちゃんが反応する。こちらを見て微笑んだ。
「茉莉菜の家でお泊まり会を企画して、たっくんも一緒に参加してくれたんだ。あ、その前にプールも一緒に行ったね。胡桃や律も一緒にね。そこで、みんなで、シた」
「みんなで……?」
そう、あの時が、何人かに見られながら、みんなと関係した最初だったかも。
「あ、もちろん、全員一緒に、じゃなくて、女子二人とたっくん、あとの人は見てる、だった。それで、たっくんは自分から私の方に来てくれたのはうれしかった」
「たっくんの方から迫ったの?」
「あ、でも、そういう流れがあったから、だと思う」
奈緒ちゃんとはちょっと強引な感じに行ったのを思い出す。茉莉菜ちゃんたちからは積極的だと驚かれたような。
「奈緒ちゃんは経験があったから僕も積極的に行けた気がする」
「私はたっくんとシタ時が一番良かった!」
奈緒ちゃんは笑顔を見せてくれた。
「他のクラスの子とたっくんがしたのもあの時が初めてだったよね」
僕の脳裏に、葵ちゃんが、裸の、葵ちゃんが、蘇ってくる…股間は、大きくなっていくばかり…
「他のクラスの子とも、どのくらい関係してるんだろう?」
「立川さん、それは質問ですか?」
「いえ、独り言です」
僕はほっとした。指折り数えて応えないとならないのかと一瞬思った。
その後も、何人かの子が僕との経験を生き生きと語っていった。