君の人生、変えてあげる〜第2部〜 64
「ねぇ」
歩ちゃんが僕の近くに寄る。
「えっ?」
歩ちゃんが、小声で言う。
「あのね、あの時、トイレでヤッたの、すごい…あの、えっと、興奮したんだ」
歩ちゃんが、手を引く。
「あの、どこだっけ…」
急に言われると、こっちもイマイチ思い出せない。
確かにあったような気はするけど、別の人とのこと…いやそんなことは。
「学校のトイレ?距離感を試す、みたいな」
「そう、そのまま勢いで…」
歩ちゃんの顔が赤みを増す。
「えーと、それ、もう一回やりたいって」
「…………私に言わせる?」
「ごめん」