君の人生、変えてあげる〜第2部〜 13
僕たちは生徒会本部室から校内を歩いてきた。
そしてみどりちゃんは僕が使っているのとは別の門で曲がる。
「じゃあ、私、こっちだから」
このとき、どちらからともなく手を差し出し、握手した。
「酒本くんの手、あったかい…」
みどりちゃんがニコニコしてそう言う。
いや、そんなことはないよ、と言おうと思ったけど、みどりちゃんがすごくいい顔しているから、あえて何も言わないでおいた。
「酒本くんはやっぱり見たまんまのあったかい人だね」
「そう、かな」
「これからもよろしくね」
「うん」
みどりちゃんの後ろ姿を見送って、スマホを見た。
いくつかのメッセージが届いていた。
僕は、それそれにまず応えた後、景さんのメッセージに従って、寮に向かった。
景さんは返信を見ていてくれて、入口で出迎えてくれた。
「お疲れ様でした」
「たっくんもお疲れ様。初めての生徒会の雰囲気はどうだったかな」
「堅苦しくなく、温かな感じでしたね」
「これから頑張っていこう。じゃ、部屋に行こうか」
景さんに促され、その後に続いて寮に入った。
部屋に入ってドアを閉めるや否や、景さんは僕を強く抱きしめる。
「たっくん、たっくん、こうしたかった!」
「僕もだよ、景さん」
僕たちはそのまま互いの唇を、舌を、むさぼりあう。
何分くらいそうしていただろう…