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学園ご意見所X
官能リレー小説 - 学園物

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学園ご意見所X 83

二升炊きと言う大きな炊飯器から木のタライにご飯を移し替える力仕事は男子が受け持ち。
率先して力仕事をやってくれる辺りがクラブのいい雰囲気に繋がっているんだろう。
そして、雑用してる私にも気を使ってくれるからお礼を言うと、顔を赤くしてはにかむのがちょっと可愛い。
まあ、そんな感じで和気藹々と私達は差し入れのおにぎり生産に勤しんでいた。

その私と同じく雑用係なのが三笠くん。
爽やかな好青年で立ち振る舞いもスマート。
お姉さんの方も綺麗なんだけど、印象良くない感じはあるけど、弟くんはそんな感じは無い。
ただ雑用と言っても、彼は男子の側に居る事が多く、私が女子と居るので接点は少な目。
それなりに観察してみても、彼が何か陰謀を企んでいるような感じはしなかった。
ただどこと無くヤリチンくんの雰囲気を漂わせているから、料理研究会の女子の中でも目で彼を追ってる子がちらほら居る。

「三笠くん、爽やかなよね」
「うん、でも普段は親衛隊みたいな女子が囲んでいるから間近で関わるの初めてかも」

伊瀬さんは三笠くんとクラスが一緒だから話を振ってみるがそんな答え。

「親衛隊とはまた凄いね」
「うちのクラスはバスケ部の子が5人いるし、他の運動部の子も結構チヤホヤしてくる感じ。文化部の私たちは近づくこともできないよ」
「へぇ…」

三笠くんは印象としては潤くんともいろいろ被る。
潤くんは我らが四天王が可愛がっているが故、他の女子が接近できない雰囲気があるみたい。
愛華センパイがいるが為に運動部からは良く思われてないものの、他では普通に会話を交わすくらいはしている。

そんな潤くんは今回は参加しておらず、部室で事務作業中だ。

潤くんと一緒に居れないのは残念だけど、今の私は潤くんと居たら作業どころじゃないと思う。
今も三笠くんに少し身体が反応して乳首が硬くなってきているぐらいだ。

「西浜さんとこうやって初めて話すけど、人気があるのが分かるね」

その三笠くんとちょっと話す機会。
女の子扱いに慣れている感じはある。
潤くんとの違いはこの辺り・・・
かなり引っ込み思案で女慣れしてない感満載の潤くんと比べると、三笠くんは凄く自然だ。
女の子が惚れるのが分かる。

「悪い噂しかないでしょ?性悪ビッチとか」
「噂は信じないようにしてるんだ・・・西浜さんは綺麗で大人だし素晴らしいと思うよ」
「言い過ぎよー、三笠くん!惚れさせる気っ!」

綺麗とか大人とかまず言われる事の無いワードだ。
でも、裏を返せば三笠くんを争っているバレー部とバスケ部の子達や親衛隊とかは子供っぽい感じが側から見てもある。
それ故に私が大人に見えると言う対比なのだろう。
とりあえず冗談ぽく流す。

まあ、男女経験とかの問題なのだろう。
これでも私は酸いも甘いも経験してきたわけだ。ほとんどはあのイケメン先生が相手なわけだけど。
三笠くんも周囲の取り巻きによって経験は多いはずだ。ただ、相手はそこまでではない、と。それで三笠くんは達観できているのかもしれない。

三笠くんもニコニコしながら作業を続けている。
彼は悪い人間には見えないし、自分の置かれている状況だってわかっている。

そんなところで校内をランニングしている合同練習組が戻ってくる。

トップはやはり霧香センパイ。
生き物が違うんじゃないかと言うぐらい圧倒的身体能力だから当然と言えば当然。
その次は陸上部長距離組が続く。
その集団の中には片岡先輩もしっかりと加わってる辺り、この人も身体能力が凄いんだろう。

そこからはバスケ部とバレー部が入り混じる。
バスケ部の部長の意地か、梅崎先輩も陸上部長距離組の後に続いてゴール。
それに競り合うようにバレー部の部長、田澤先輩もゴールする。
三笠くんのお姉さんも性格はアレだけど、真面目に走ってこの位置でゴール。

その後ろからは陸上部短距離組、そしてそれに混じって翼も帰ってくる。
後は陸上部一年生に混じりながらバレー部とバスケ部の主力もゴールして、最後に2つのクラブの一年生達が帰ってきた。

「はーい、お疲れさん!・・・差し入れがあるから食べて行ってね!」

最後方で付き添いで走っていたミク先生が余力残した笑顔でそう言う。
バレー部とバスケ部の一年生達は、これだけ疲労していても私に敵対的な視線を見せているのが逆に感心してしまう。

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