学園ご意見所X 78
「ふーん、そんなことがあったんだねー」
翌日の放課後、友梨奈センパイに昨日の話をすると呑気にそう答えるセンパイ。
因みに場所はすっかり定番化したこころ先生のカウンセリングルーム。友梨奈センパイは優雅にカフェラテを飲んでいらっしゃる。
「三笠さんがあーだこーだ言っても、マナは平気だよ、そもそも相手にすらしないもん」
「むしろ霧香が聞いてボコられるオチでしょ。バレー部もバスケ部も潰れるわよ、その内」
隣で梓センパイも言う。
「それよりヒナちゃん・・・今日は随分とメス顔よ」
「んだね、クラスでドン引きされなかった?」
「ほへっ?!」
思わず自分の顔を触る私にセンパイ達はケラケラと笑う。
自分では自覚無かったけど、そんなにヤバい顔してたのか・・・
「公園の後、どうしたか言ってみ?」
「・・・あの後、堪らなくなって潤くんの家にお持ち帰りされて日が変わるぐらいまでエッチして・・・朝も起きがけに5回ぐらい」
「あら、ごちそうさま・・・それはメスになっちゃうわね」
結局、あの後めちゃくちゃセックスしたいモードになった私達。
本当にめちゃくちゃセックスしてしまった訳である。
それで今の今までメスのままだったとは・・・
ちょっと恥ずかしい。
「あー・・・またクラスでビッチな噂立てられてるんだろうなぁ・・・」
「ドンマイ、ビッチぐらい可愛いもんだって!」
「そうそう!ヤリマンだからヤラせろって男の子が迫って来たりしたら楽しいじゃない!」
センパイ達がそう言ってくれるけど、性に潔癖そうなあのクラスだからなぁ・・・
自業自得とは言え、ちょっと頭が痛い。
まあ私も幸せなセックスできてるし、潤くんもすごく楽しそうだからいいわけだけど…
実際、今日はこんなこともあった。
「西浜さん」
「ああ、はい」
「噂は噂なのであまり詮索はしませんけど、ほどほどにしておきなさいよ」
「はい!?なんのことで」
「不健全極まりないことは慎みなさいということです!クラスの雰囲気にも影響しますし…」
うちのクラスの委員長、白木さんに怒られた。
白木さんはまさにマジメを地で行くタイプの人で、梓センパイやはーさんのようにくだけたところの欠片もない、私からしたらとてもつまらない人である。
彼女は私を遠巻きにしているクラスでも数少ない私に関わってくる人でもある。
ただ、常に非友好的ではある。
そして今日のこの言い方は少々キツ目だったので、何だか腹が立ってしまった。
「迷惑ですね・・・噂だけで言いがかりなんて」
「言いがかりですって!」
「ええ、私は制服の着こなしも校則通り、派手な下着を穿いてる訳もなく、授業態度も注意された事無し・・・不健全な生活してるかどうかなんて、担任の浅間先生に聞いて貰ってもいいですよ」
私の反撃にぐぬぬとなる白木さん。
間違いなく彼女は処女。
潔癖過ぎるこの性格も、男を知れば変わるんだろうか。
そして今日は怒りに任せてトドメの反撃。
「それとも・・・これが不健全ですかーっ?」
自分のおっぱいをこれ見よがしに手で持ち上げてやる。
因みに彼女のは僅かな膨らみだ。
私のそれに白木さんは言葉を失いながら真っ赤になる。
少しフラッとした辺りクリティカルヒットだろう。
でも反省はしない。
そしてよろけながら一歩下がった白木さんは、私を思い切り蔑むような視線を送る。
「何故あなたなんかが戸松先輩や浅間先生に・・・ビッチの癖に・・・」
呟きに近い言葉だけど、しっかり聴こえている。
まあ、ビッチと言われて傷つく程ヤワじゃないし、表面でしか物を見れない人が愛華センパイが気にいるとは全く思わない。
そのまま席に帰る白木さんだけど、席に着く前に一人の女子と何か会話を交わしていた。
その子は確か大前さん・・・
バレー部の子だった気がする。
そんな話も友梨菜センパイに淹れて貰ったミルクティーを飲みながらため息混じりに話す。
因みにミルクティーのミルクは、現在おっぱい丸出しの友梨菜センパイから供給させて頂きました。
これが友梨菜センパイとのお茶での醍醐味なのだ。
「えっと、ヒナちゃん」
カップを置く友梨菜センパイがニコニコしている。
そして梓センパイの目がスッと細くなる。
「シメていい?」
「駄目です」
梓センパイはこう見えても元黒ギャルヤンキー・・・
だからシメるなんてシャレになりません的な奴だ。