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学園ご意見所X
官能リレー小説 - 学園物

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学園ご意見所X 73

「お身体にも気をつけながらこれからも仲良く、頑張ってくださいね」
「ええ、その内いい報告ができるように頑張るわ」
ミク先生は最後には笑顔を見せてくれた。私生活は充実していて何よりだ。

さて女子バスケ部とバレー部の調査だが…どうしようか。考えながら廊下を歩いていると、ショートカットでスラリとした長身の美人とすれ違った。
「あれは…確か」
女子バスケ部のキャプテン、梅崎華菜先輩だった。

「まってください!華菜さん!」

そう言って梅崎先輩に駆け寄る男子。
長身の梅崎先輩より背は低いが、それでも背丈は平均ぐらいはありそう。
私とそんなに差がない潤くんに比べたら随分高い。
でも、何よりパッと見ただけで見入ってしまうぐらいの美少年。
多分彼が三笠くんなんだろう。

彼が駆け寄ってくるのを見て、梅崎先輩の顔がパッと輝く。
漏れる笑み、熱い視線。
三笠くんを見る梅崎先輩の目は女になっている。
私でも、その顔は理解できる・・・
この2人は肉体関係あるんだと。

2、3言交わして並んで歩く2人の様子を見ながら、私は無性に潤くんに会いたくなった。
毎日顔を合わせてるんだけど、無性に会いたくなってしまう。
我慢できず、潤くんに会いたいとメッセージを入れたら、暫くして潤くんから色々調べがついたので会おうと返信が来たのだ。


と言う事で私と潤くんは合流。
その場所は、部室棟にある倉庫だった。

「鍵はアンリ先生に借りたんだ・・・それで色々調べたんだけどね・・・」
「うんうん」

因みに今は倉庫内の跳び箱をベンチ代わりにして私は潤くんを抱きしめている。

この倉庫は、女子バスケ部と女子バレー部の間にあって、元々あったクラブが不仲過ぎる両クラブに挟まれてとばっちりを受けたので移転。
今は倉庫にされている場所だ。
一応アンリ先生は女子テニス部の顧問だから、鍵ぐらい持っているのだろう。
因みに男女のテニス部はどちらも緩くて、運動部の中では熱心に活動していないと専らの噂だ。

「あくまで噂だけど、バスケ部の男子マネージャーは代々1人の男子が卒業まで務めて、その男子は王子様と呼ばれてるとか」
「うん、それはミク先生も言っていたね」
「そして、三年生女子は正妻、二年生女子は愛人と称してマネージャー男子と関わってるみたいだね」

一年生がそこに入っていないのは、上下関係の問題だろう。
まあ、何となく理解できる。

「バスケ部もバレー部も去年でマネージャー男子が卒業して、今年の新入生を勧誘してたみたいだけど・・・」
「バスケ部だけ獲得できたのかな?」
「うん、しかもバレー部員の身内みたいで、それがバレー部の神経を逆撫でしてるみたい」

確かに、あの美少年が身内にいるんだからバレー部も欲しがるだろうし、バスケ部からしても渡したくないのだろう。
私だって潤くんを他所に渡せと言われたら多分反発すると思う。

「よく調べて偉いね、潤くん」
「えへへ・・・もう一つ、これをこころ先生から借りてきたんだ」

私の胸に頬をスリスリしてから潤くんが取り出したものは聴診器だった。

「これなら隣の声が聞こえるかもって」
「ナイス!いい考えよね」

可愛くて有能な潤くんをこのまま襲ってしまいたい衝動に駆られるが、私はグッと我慢して聴診器を受け取る。
多分さっきの感じからしたら、梅崎先輩と三笠くんは部室に来ているかもしれない。

何だかスパイ映画のようなノリになってきて、ちょっと楽しくなってきた。
楽しくなってきた私と潤くんがそれぞれが聴診器を耳に付け、チェストピースを壁に当ててみたのだ。

壁一枚隔てただけの向こう側から僅かにゴソゴソという物音が聞こえてくる。
ガチャ、と部屋の中から鍵をかける音もした。
さらにドサっと重たげなカバンが置かれたような音。

「遼くん…」

梅崎先輩の声。
凛々しい姿の彼女の甘い声。
さらに聞こえてくる何かゴソゴソと動く物音。

「あっ…華菜、さんっ、いきなり、っ」
相手は思った通り、三笠くんだ。

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