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学園ご意見所X
官能リレー小説 - 学園物

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学園ご意見所X 67

そう言う翼も、流石に一泊百万の部屋にほいほい泊まれる程のセレブと言う訳ではなさそうだ。

「以前ここで4人で女子会したけど、あたしと友梨奈はどこに居ていいか分からないレベルだったなぁ」
「あー、理解できます」

梓センパイの言葉に私も全面同意。
確かに庶民なので落ち着かないものがある。

「別に喰われる訳じゃないんだから堂々とすればいいんだよ」

どこでも堂々としている霧香センパイがスタッフに指示を出してテキパキと采配。
本当に出来る執事さんのようなイケメンぶりだ。

私もスタイリストさんがついてくれて、髪のセットとお化粧をしてくれる。
以前の撮影でも化粧で結構イケるみたいな私だけど、今回はその時よりは薄め。
それでも鏡を見ると、別人がいた。

「おっ、今回もなかなかいいじゃない」
「あ、梓センパイは思ってたのと違いますね」

そう言ってきた梓センパイは落ち着いたお嬢様風メイクになっている。

「あたしは派手にするとキャバ嬢にしか見えないわよ」
「そうなんですか・・・お化粧って不思議ですよね」

そう言いながら他も見ると、一番早く仕上がったのは霧香センパイ。
スラッとした身体に似合うタイトなドレス。
正真正銘の美女ぶりでモデルさんのようだった。

そして大人の装いの遥先生。
元がアイドルなだけあって大人綺麗な装い。
そしてこころ先生も普段は童顔で可愛らしいのに、メイクを変えると大人の女性に早変わり。
こちらは元の可愛さも残した感じで、服装も明るめのコーディネートだ。
普段の先生とは違う一面が見れたような気がする。

その向こう側ではスタイリストさんとあれこれ言いながら仕上げている翼。
こだわりが強いだけに仕上がりは完璧なお嬢様。
これ以上に無いってぐらいお嬢様。
やっぱり翼はお嬢様なんだなあと再確認するぐらい品のあるお嬢様に仕上がっていた。

そして最後は愛華センパイ。
まさにレッドカーペットの上の女優さんと言う気品と美しさを全身から醸し出している。
赤いドレスをここまで華麗に着こなすって凄いと言うか、どれだけ服をゴージャスにしても嫌味ったらしくならないのは正真正銘のお嬢様だからだろう。

凄い。
まるでこの世に本当にいるのかわからなくなってしまうほど、私には場違いのように思えて仕方がない。
でもセンパイ方や先生2人、翼の綺麗な姿を見ることができるのはありがたい。ごちそうさまでした。

「皆さん、本日はありがとうございました」
ほんわかした声と共に、桜庭先生が現れた。
後ろには同じようにドレスアップした私と同じくらいの背格好の女の子。すごく困惑した顔だ。

かなり引き締まった身体をしてるせいか、おっぱいの大きさが目立つ。
顔立ちは背が低くても大人びて綺麗。
多分彼女が鎌田奈緒美騎手なのだろう。

「重賞レースの勝利、おめでとうございます・・・そして、祝賀の日にお招き頂きありがとうございます、お姉様」

愛華センパイの優雅な一礼。
それだけで見惚れてしまうけど、愛華センパイはとても重要なワードを発した気がする。

「こちらこそ、来てくれて嬉しいわ」

こんな感じで挨拶が終わると、主賓の鎌田騎手の紹介。
そして私達も愛華センパイの学友と教師と言う形で自己紹介。
本人同士は殆ど関わりがないものの、桜庭先生と翼はそれぞれの家業の事は知っているみたいだ。
愛華センパイも含めて、その3人の会話はセレブ過ぎて豪華だった。

「実は、元々我が家の競走馬の主戦騎手は横路騎手が長年勤めて頂いていましたが、調教師に転身されると言う事なので、代わりの方を探していたんです」
「以前、それはお伺いしましまわ」

桜庭先生と愛華センパイは隣同士でセレブリティな会話。
それを見ているだけで華やかさに圧倒される。

私の隣は翼なのだが、その隣は鎌田騎手。
彼女は今も緊張しきりだ。

「横路騎手や先生方の推薦で何人かの騎手に乗って頂きましたが、今回協議した結果・・・鎌田騎手に主戦をお願いしようかと」

そんな桜庭先生の言葉に鎌田騎手が心底びっくりした顔になる。

「わ、私ですかっ?!」
「はい、横路騎手からも真っ先に名前が上がっていましたし、先生方からも鎌田騎手なら良いと伺っています」
「私・・・まだ未熟で経験不足で・・・」
「それでも横路騎手や先生方は鎌田騎手とおっしゃっていました・・・私は彼らを信頼していますので、是非お願いしたいのです」

柔らかいんだけど意思の強い桜庭先生の言葉。
愛華センパイとはまた違う柔らかさに見えて、芯の強さは同じような気がした。

「はい・・・精一杯努力させて頂きます」

その言葉に拍手。
流石と言うか拍手の音頭を取ったのは霧香センパイ。
これが執事のスキルかと思いながら、スーツ姿の執事スタイルの霧香センパイを想像して、イケメンぶりにちょっとときめく私。

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