学園ご意見所X 61
ミク先生も背が高くスラっとしているけど、娘さん達も同じ。
小学生並の背丈の私には羨ましいぐらいだ。
そして、そんな話をしていると・・・
バタンと大きな音で扉が開き、入ってきたのは谷野先生だった。
若干修羅場を想像したが、谷野先生は目に涙を溜めていた。
「ケイコせんせっ?!」
菊沢先生の言葉を待たずに駆け寄る谷野先生。
そして思い切り菊沢先生に抱きついた。
「お願いっ!私を捨てないでっ!」
怒り狂うのかと思いきや、泣いて縋り付く谷野先生に菊沢先生もオロオロしている。
イケメンかつヤリチンなのだが、どこか場慣れしてない感がここでもあった。
「捨てるなんてそんな・・・ケイコ先生はこんなに素晴らしいのに」
オロオロしながら谷野先生を抱きしめる菊沢先生。
それを見ながらアンリ先生がポツリと言う。
「菊沢先生、女子生徒に人気だから気が気じゃないわよね・・・自分の年齢考えると・・・」
その言葉に実感が篭っているように感じたけど、余計な事を言うのは怖すぎるので黙っておこう・・・
「谷野先生って以前に旦那さんはいたんですか?」
本人に聞こえないよう小声で愛華センパイに聞いてみる。
「できちゃった婚ね。お子さんが生まれた1年後に別れたみたい。その後は彼女が一人娘を育てて、って感じ」
「へえ…」
「優くんの為なら、私なんでもするっ!だから…」
「いや、ケイコ先生、そこまで…」
ああ、谷野先生、ダメな女っぽい感じがする…
「宇野さんって言う2年で菊沢先生と関係した女の子に聞いたんだけど・・・菊沢先生って絶倫で一晩に女の子1人じゃ満足できないそうよ」
友梨奈センパイもいつの間にか情報収集していた。
「宇野さんによるとね・・・菊沢先生って赴任するまで童貞だったんだって!・・・宇野さんが初めてだったみたいよ」
「マジですか?!」
イケメンマッチョな菊沢先生だけど、それで頼りなげな感じだったんだ・・・
「宇野さんが女の味を教えた事になるんだけど、覚醒した菊沢先生の精力についていけなくて相談したのが浦沢先輩・・・」
「もしかして二人掛かりでも駄目だったと?」
「ええ、むしろ更に火が点いて2人共足腰立たなくなるまでハメられたそうよ・・・そして更に彼女達の親しい後輩の三富さんを呼んだけど3人でも無理・・・そこで相談したのが・・・」
「谷野先生と言う事ですか?」
「そう言う事ね・・・で、全員が菊沢先生にハメ倒されてメロメロになって今に至る感じね」
友梨奈センパイの話だと、菊沢先生はとんでもない精力のようだ。
その辺も含めて菊沢先生はやっぱりあのイケメン先生と酷似しているのだが、性格だけはどうやら正反対のようで。
性欲のまま数だけ女の子ハメまくって芋づる式に増やしていって…このままほったらかしにしたら収拾がつかなくなる。
「じゃあ、私たちの出番かしらね?」
梓センパイがニヤリと笑う。
「ヤル気か、梓?」
霧香センパイも立ち上がり菊沢先生に近寄る。
「えっ、と、これ、何の集まり…?」
谷野先生がわらわらと近づく四天王に狼狽える。
いよいよ美少女四天王の男狩りタイムが始まるのかとワクワクしていた私。
因みにアソコは濡れてきてるし、出来ればおすそ分けして欲しい。
そう思って見ていたら、なんだか様子がおかしい。
四天王は菊沢先生と谷野先生の服を脱がせていくものの、自分達は着衣のまま・・・
そしてアンリ先生達は動く気配は全く無い。
そうやって周りを見ていると、こころ先生が居なくなっていた。
その答えはすぐ分かった。
こころ先生がドアから戻ってきたからだ。
そして戻ってきたこころ先生の隣には・・・
「ミクちゃんいらっしゃーい!」
「渡部先生っ?!」
理解してる顔の四天王やアンリ先生達。
驚いてるのは菊沢先生、谷野先生、そして私と翼。
センパイ達はこっそり色々このパーティに仕掛けを作っていたみたいだ。
「谷野先生だけでは菊沢先生を受け止めきれなくて、このままだと無差別に生徒に手を出しそうって聞いたわ」
「うっ!・・・そんな話が渡部先生にまで・・・」
誤解だと言いたげな菊沢先生だけど、ミク先生はあのハメ撮り画像をしっかり見ている。