学園ご意見所X 34
「西浜さんは人に癒しを与えれるタイプだと思うわ、男女問わず・・・上川さんは援交したのも、今の授乳も、信頼できる男性とのカウンセリングも癒されないと駄目だからしているけど・・・多分、西浜さんは無意識に相手を癒せる素質を持ってると思うのよ」
こころ先生にそう言われるが自覚は無い。
私は周りに支えられ癒されてる自覚はあるが、周りを癒してるとは思ってなかった。
「だから、戸松さんが西浜さんを側に置いてるみたいよ・・・あの子も人を救うのが趣味みたいな子だから、きっと西浜さんもそうなれるだろうと見ているからよ」
何となく腑に落ちた。
はちゃめちゃな愛華センパイだけど、人を救いたいとか学園のトラブルを解決したいとか、そう言う欲求の強さは人一倍あるのは近くにいて分かる。
私が側にいる理由がそれなら嬉しいし、何となくだが、そうなるのを求められてる気は少ししていた。
「何かを機に上川さんと西浜さんが仲良くなることができれば、お互いきっといい方向に向くことができて、幸せになれると思うよ」
「そうですね。そうなれるよう頑張ります」
こころ先生が私の背中をポン、と叩いた。
「さあー、原稿も仕上がったしぃ、たっぷりヒナちゃんを愛でようかしら」
「すでに愛でられてますけどぉ」
「よいではないかぁ」
翌日部室にて、いつものように愛華センパイは私にべったりイチャイチャ。
これもセンパイの愛情表現、これがあるから私は生きていられるんだから、ありがたい。
「せっかくだからヒナちゃんにとっておきの一枚を見せてあげようと」
「何でしょうか」
「はい」
写真に写るは金髪色黒のギャル。うーん典型的なギャル。あんまり仲良くしたくない人。
「誰ですかこれ」
「中学時代の梓」
「ええええええぇぇ!?マジっすかあああ」
美少女四天王の一人梓センパイ。
真面目という字が歩いてるみたいな委員長キャラで、羨ましいくらいの美肌な梓センパイが、まさか。
確かに写真の面影は梓センパイの顔つきだ。
「この時点で経験人数百人超のヤリマンビッチで、多くの舎弟を抱えるレディースのヘッドだったのよ」
「ひえぇ・・・」
何かイメージと全然違う。
梓センパイは真面目で優しくて、怖いイメージなんて全然無かったからだ。
「どうやって更正したんですか、ここから」
ビフォーアフターが凄すぎて理解が追いつかない私。
その私のおっぱいをむにゅっと揉む手。
愛華センパイじゃない、この手は・・・
「それはオレから説明しようか」
「霧香センパイ?!いつの間にっ?!!」
私のおっぱいを揉んだのは、長身でスタイル抜群の美少女。
美少女四天王の一角、江越霧香センパイだ。
霧香センパイを一言で表すならイケメン。
圧倒的にイケメン。
うちのグループのさっちゃんと近いように見えるけど、さっちゃんは女としてカッコいいタイプで中身はちゃんと女の子。
霧香センパイは中身からしてイケメン男子みたいなのだ。
「端的に言えば、舎弟ごとシメた」
「あっ、納得」
霧香センパイならやりかねない。
お母さんがプロレスラーだけに霧香センパイは超強い。
男子とかでも普通に勝てそうな感じだ。
「梓と霧香ってライバルみたいだったものねぇ」
「オレだけに突っかかってくるんだったらあしらうだけでいいけど・・・オレの愛華に手を出したからな」
そう言うと、愛華センパイが「霧香イケメーン」って大喜び。
強いけど鷹揚な霧香だが、愛華センパイ絡みになると本気で怒ったりする。
「梓は昔からいい娘なんだけどなぁ」
「いい娘がカツアゲやら暴行やらしないぞ」
霧香センパイの言う事は正論。
そりゃそうだ。
「まっ、今はいい親友だし・・・アレも馬鹿やらんだろうしな」
「お馬鹿する梓も可愛いんだけどね」
人は見かけによらないものだと感心するのと同時に、霧香センパイの結構エロい手付きにちょっと感じてしまう。
「それと、ヒナもオレの可愛いハニーだからな」
きゃー羨ましいっなんて黄色い声を上げる愛華センパイ。
イケメンは何言ってもイケメン。
クサい台詞すら華麗になってしまう。
私の背後で囁く甘い言葉も、ふるまいも、すべてがイケメンの要素な霧香センパイ。
イケメンだから何しても許す、って思ってしまう。同性なのが残念?そうでもないけどね。
このイケメン、結構なヘンタイでもありますが、そんなこと言ったらぶっ飛ばされますね。
そんな霧香センパイにおっぱい揉まれながら新たに届いた依頼書を眺める。
「葛城先生って双子の妹さんがいるそうですけど、たまに入れ替わって学校に来てるって本当なんでしょうか…………ってなんじゃこれ」
「へー、そうなんだ」
「そっくりだったら入れ替わっててもわからんだろうけど、先生がそんなことするかね?」
愛華センパイも霧香センパイも首をひねる。
因みに葛城先生って言うのは28歳の音楽の先生。
年下のアンリ先生から凛ちゃん凛ちゃんなんて呼ばれてる可愛い先生。