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学園ご意見所X
官能リレー小説 - 学園物

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学園ご意見所X 114

野球部は来年の夏こそ、と意気込んで今日も練習に熱を入れている。飯島先輩もノックを受けている最中ですね。

「具体的に私たちは何をすればいいのでしょうか」
「まあまずは彼らのモチベーションを上げることかしらね」

モチベーションねぇ…と考えていると、部室のドアが開く。

「さあヒナも気合入れて行こー!!」
「アンタねぇ、そのカッコまたどっから仕入れて…」
チアガール姿の翼。さらに今回はノナちゃんを巻き込んでしまっている。それにしても2人ともよく似合ってるな…

「はいはーい!・・・飯島くん、取材に来たよーっ!」

そんな風にニンマリ笑う愛華センパイ。
女子運動部とは関係の良くない愛華センパイだけど、男子運動部からは人気ある。
こうやって来ると割と歓迎ムードの部活もあるからチアガール姿は不必要じゃないのかと邪推してしまう。

新キャプテンのキャッチャー中山先輩が号令を掛けて練習が一旦ストップ。
駆け足で飯島先輩がこちらに来る。
細身だけど背が高く顔もイケメンの部類。
霧香センパイの反応は今ひとつだけど、結構ハイレベルな男子な印象だった。

「おっ、戸松・・・敵情視察か?」
「まさか!・・・霧香をコマす飯島くんを期待してるのに!」

応援団も連れて来たのよと満面の笑みの愛華センパイ。
私は少し心情的には微妙だったりする。

「アレに惚れる男なんて貴重よ!貴重っ!」

女子的にはイケメン過ぎてファンの多い霧香センパイ。
私だって霧香センパイなら抱かれてもいいと言うか、私だけでなく抱かれたい女子は多いだろう。
でも男子としてはどうなんだろう・・・

「その・・・あれだ・・・江越って可愛いじゃないか・・・」

少し赤くなってそう言う飯島先輩に翼がブフォッと吹き出す。
私も同じく吹き出しかけたし、愛華センパイはプルプルしている。

「生まれた時からの付き合いだけど・・・アレが可愛いなんて新事実だわ・・・」

私にも想像できない。
どの辺りが可愛いのだろうか・・・

「さ、参考までにどの辺りが可愛いのか教えて下さい、先輩」

ノナちゃんもドン引きしてるし・・・
うん、何か違う世界を見ている気がする。

「普段の態度からして可愛いじゃねぇか!」
「・・・理解不能だわ・・・まあでも分かった事は」

私も理解不能。
でも何故か愛華センパイは笑う。

「どうあっても飯島くんには勝って貰わないと!」
「あー・・・でも、女子を敵に回さないっスかねー?」

翼の言う通り、心配はそこかも。
まあ、私達はもし上手く行ったら祝福かなぁとは思う。

「秘策はあるの?」
「去年と比べて直球が157キロまで出るようになったからな!・・・流石に打たれないと思うぜ」

すごいな。
人ってそんな速い球が投げれるようになってるのか。飯島先輩もタダモノじゃない。そりゃプロ野球のスカウトが来るはずだ。

「でも球が速いだけじゃ霧香に勝てるとは限んないじゃない?」
「剛はコントロールだって優れてる。それに新しい変化球だって2つマスターしたからな」
そう言うのは中山先輩だ。

「ま、見せてもらおーじゃん。ちょっと飯島くん投げてみてよ」
「いいけど、誰か打席に立ってくれないか?」

「OK、じゃあ元ソフトボール部の遥ちゃんよろしくー」

遥先生、さっきから向こうでなんか素振りしてると思ったら、そういうことだったのね。
ということで飯島先輩もマウンドに立った。

そして私はバックネット裏へ愛華センパイと共に・・・

「はい!」
「これは?・・・」
「スピードガン・・・球速が測れるわ」

使い方を教わりながら私は構える。
それを待っていたかのように飯島先輩が声を上げる。

「まずは軽くいくから!」

大きく振りかぶった投球動作はゆったり。
だけど球が放たれた瞬間にはズバーンっと凄い音でミットに吸い込まれていた。

「ごめんー!これっ、無理っー!」

腰が引けて半笑いの遥先生。
全く速さについていけなかったようだ。

「何キロ出てた?」
「えっと・・・144キロです」

軽くと言っていた通りMAXの速さではない。
でも、これでも速過ぎると言うか・・・
これがプロでは並の速さだと思うと凄過ぎる世界だ。

「まだ本気じゃないそうなので、頑張って下さい遥先生」
「ちょっ?!殺す気っ!」
「大丈夫です、剛はそんなに当てません」
「いやいやいやっ・・・当たったら確実に死ぬって!!」

続行しろとの愛華センパイとやや涙目の遥先生。
そしてフォローになってない中山先輩。

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