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学園ご意見所X
官能リレー小説 - 学園物

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学園ご意見所X 109

「山盛豊選手は、超高校級大型捕手として甲子園を沸かし、ドラフト1位でパイソンズに入団。プロ2年目に外野手にコンバートされ一軍に定着。以後パイソンズの不動の中軸選手として活躍とあるよね・・・」

タブレットを見ながら友梨菜センパイ、どうやら山盛選手のデータを調べていたみたい。

「ああ、それで間違い無いのだが・・・捕手としても守備が壊滅的で外野手にされたのが本当の所だな」
「あ、やっぱり・・・守備って変更されるものなんですね」
「うん、プロに入って守備変更はよくある話さ・・・山本選手も高校時代は投手だったしな」

よく分かってない私に説明してくれる霧香センパイ。
その間に2番、3番と打ち取られたものの4番のタイムリーでドルフィンズが1点返して初回が終わった。

「さて、そろそろお食事にしましょう」

桜庭先生に促されて私達は席につく。
何故か私の席は桜庭先生の隣。
向かって正面には、淳子さんと聖莱さんが座った。

タイプこそ異なるけれどどちらもレベルの高すぎる美人さんだ。
このお二人ならあのおじさんに目を付けられるのも納得だけど…

淳子さんの隣にはアンリ先生、聖來さんの隣にはこころ先生がしっかりスタンバイ。
アンリ先生は淳子さんにしな垂れかかるようにくっついていて仲の良さというかレズッ友ぶりがよくわかる空気。
聖來さんはこころ先生の頭をナデナデしてる。こちらも仲良しなのはわかるが失礼ながら同級生っていう空気じゃないかなぁ。

そして食事が観戦席まで届く。
「うわ、すげえ」
梓センパイがそんな声をあげる。
まるで高級レストランのディナーかと思うようなメニューが私たちの前に並べられた。

愛華センパイ達と付き合い始めてから、本当のセレブがどう言うものか知るいい機会になった。
こうやって多少ハメ外す梓センパイですらテーブルマナーは完璧に見えるし、友梨菜センパイもそうだ。
テーブルマナーだけでなく服装のチョイスも上手く、セクシーだけど下品にならないような絶妙なコーディネートもできる。
生まれも育ちも庶民と言うか、それすらも危うい底辺だったお二人ともセレブにしか見えないのだから驚くしかない。
私も翼が色々教えてくれるし、愛華センパイや桜庭先生のやりようを見て学んだお陰で、何とか形にはなっている。
最初は味わう余裕すらなかったのに、今では味わえて食べれているから進歩だろう。

「宇佐美さんは、今年のオフにご結婚でしたね?」
「はい、彼の都合で十二月になってしまいますがその予定です」

桜庭先生にそう聞かれてニコニコと答える聖來さん。
後四ヶ月弱だから、今が一番楽しいのかもしれない。

「いいなぁ・・・私もアンリくんと結婚しちゃおうかなぁ」

そう言ってニンマリとする淳子さん。
アンリ先生は既に完全に蕩けている。

アルコール類は出てないんだけど、アンリ先生、淳子さんの隣にいるだけで酔ったみたいな顔してるなぁ。
試合が終わったらホテル連れてかれて思いっきり淳子さんにイカされそうな雰囲気だ。

「山本選手、数年内にメジャー挑戦の噂も出てますよね」
愛華センパイが尋ねる。
あまり表だって聞けないこともここなら聞けるのかも。

「そうねー、彼も相当考えて悩んでるみたい」
「ドルフィンズも長期の複数年契約…もしかしたら生涯契約になるかもしれないくらいお金を積むこともうわさされてます」
「まあ、大事なのはお金じゃないですよね、彼の意思です」
「ファンとしては山本選手の意思を尊重しますよ。自分もメジャーで活躍する山本選手を見たいって言う思いもあるし」
霧香センパイも言う。

どちらにしても聖來さんは付いて行くのだろう。
確か数カ国語を話せる才媛と聞いているし、海外生活も問題無いのだと思う。

そして試合の方は3回表。
1対2でバイソンズリードの展開。
早くも2回目の打順が回ってきた山盛選手。
今度は1アウト満塁の場面でだ。

「山盛選手の得点圏打率は4割後半、満塁に至っては打率7割超え・・・表面的な打率が低くてもバイソンズ不動の4番なのはこれが理由ね」
「ああ、守備に難があっても全く問題が無いと言うか、他チームからすれば脅威でしかない」

愛華センパイと霧香センパイの会話。
先程の山本選手と同じく、縦にも横にも広い身体が更に大きく見える。

「無論スラッガーだけに併殺も多い選手なのだが、実質的にはこの場面なら犠牲フライでもバッテリーは勝ちだ」

大盛り上がりする梓センパイと翼を横目に霧香センパイがそう言う。
山盛選手は既に本塁打と打点はリーグトップを独走中らしく、チームもクライマックスシリーズに向けて連敗は避けたいと言う事情もある。
それだけに素振りすらここまで音が聞こえそうな程の気合が入っていた。

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