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学園ご意見所X
官能リレー小説 - 学園物

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学園ご意見所X 108

ドルフィンズの1番バッターが山本選手―と、その前に。

「お待たせアンリくん」
「あっちゃん♪」
真瀬淳子さんの到着である。始球式の格好そのままでこちらまで向かっていたようだ。
背後からアンリ先生に抱き着くと、さっきまでソワソワしてたアンリ先生が途端に蕩けそうな表情に変わる。

アンリ先生は長身のモデル系美人さんだからなのだが、淳子さんの方が小さいのがちょっと意外。
大勢のバックダンサーを従えた歌唱パフォーマンスのイメージで、もっと背が高いと思ってた。

まあ、愛華センパイにも可愛がられているアンリ先生だけに、こんな展開は想像はできた。

「あーん、アンリくんったら可愛いっ!・・・早くお嫁さんにしたいわっ!」
「もう、あっちゃんたらこんな所でっ」

そう言われたアンリ先生は満更では無さそう。
確か淳子さんはガチレズだと聞いた覚えがある。

「聖莱ちゃんは裏切ってオトコに走ったし!」
「いや裏切るも何も、私オトコ好きだし」

ニヤニヤしながら言ってる辺り、同じ業界で仲がいいんだなと感じる。
そして淳子さんは私を見てニッコリ笑った。

「初めましてだね・・・色々聞いてるわ、西浜さん」
「こちらこそ初めまして!」

ある意味同士なのか被害者の会なのか・・・
淳子さんはトラウマになって女に走ったタイプとは聞いている。

「まあ、私はアンリくんがいたからね・・・当時のアンリくんは超絶イケメンだったしね」
「やめてよ、恥ずかしいわ」

あ、霧香センパイみたいなタイプだったのね。
何となくそんな雰囲気はあるから納得できる。

「昔はもっと短髪で男の子みたいだったからね、だからアンリくんってみんな呼んでたの」
「なんか恥ずかしいなー」
そう言うけど満更でもなさそうな顔のアンリ先生。大好きな淳子さんだからだろうな。
霧香センパイも見た目は似たようなものだけどあっちは攻めまくってオトすのに対して、アンリ先生は皆からオトされまくるドM。

「ふふ、全員揃ったところで試合も盛り上がりそうです」
桜庭先生がニコニコして言う。

「さあ、我がドルフィンズの反撃だぞ」
「翔くんはいつも普通にやってくれる人だからね」

そのドルフィンズの一番バッター山本選手は、走攻守全てが高いレベルで揃った凄い選手と説明は聞いた。
何でも数年間続けて打率三割以上、ホームラン30本以上、盗塁30回成功以上を繰り返してるとか。
そんな選手はプロの世界でも殆どいないから凄いと言うのは聞いた。

「さっさとメジャーに行ってしまえーっ!」
「そうだそうだ!」

イマイチよく分からないヤジだけど、要は他のチームのファンでも凄いのは認めないといけないぐらいのレベルのようだ。

「まあ、彼は全てを兼ね備えた正真正銘のスーパースターさ」
「霧香のオトコだっていいもの持ってるじゃない?」
「誰の事だ?そんなもの知らん!」

説明してくれる霧香センパイにニタニタと笑った愛華センパイが茶々を入れるが、霧香センパイが鼻で笑う。
きっと飯島先輩の事だろうか。

「アレとでは遺伝子に圧倒的な差があるな」
「カレだって、もしかしたら160キロ超える速球投げれるかもしれない逸材でしょ?」
「所詮女に打たれる球だ」

いえ、打てるのは霧香センパイが規格外たからです。


左打ちの山本選手が打席に立つ。
身長188cmあるというが、バットを持っていると余計に大きく見えるのはなぜなんだろう。

2球目のボールを軽くスイングした山本選手。
打球は思いのほか飛距離が出てレフトの頭を大きく超え、フェンスに直撃する。
レフトを守っていたバイソンズの選手がボール処理にもたつき山本選手は三塁まで到達。

体型を見て気づいた。山盛選手、外野手なの…

「山盛ぃー、しっかりしてくれー!!」
梓センパイが嘆いている。
打撃がパワフルな山盛選手だが、守備はどうもイマイチのようだ。

「この前ファーストもやってたけど、あれも不安でしかなかったよな。FAの権利とったらDH制のあるリーグに行った方がいいんじゃないのか?」
「うぐぐぐ…」

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