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憧れの先輩はいろいろヤバい
官能リレー小説 - 学園物

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憧れの先輩はいろいろヤバい 6

希海の瞳に再び赤い光が灯る。
冷たい声色と表情とは裏腹に炎のように燃え上がる瞳の奥…その尋常ではない姿、威圧感に少年は気圧され、後退りしようとする。

「アンタに遊佐くんの何がわかると言うの?校内一のゲスのアンタに、彼の何がわかると?ねぇ、唐橋冬馬ー 」
「ぐっ………!?」

強い視線。鋭い眼光。
小さな身体全体から漲ってくるかのような威圧感に、少年―唐橋冬馬は気圧されそうになる。

彼とて校内の有名人である。
しかし、それは悪い意味である。

「佳南も音夢も、アンタにいいようにヤラれて、オマケに何十股かけてたのかしら?とんだゲス男よねっ」
「へ、へへ………あの2人、会長さんの知り合いでしたか………っ」
「親友よ」
「あの2人は上物でしたわ………高校生であの身体はありえねーって………」

木原佳南と朝霧音夢は希海の親友であり、ついこの間まで生徒会の役員として活動していた仲間である。
そんな2人が生徒会を追われたのは、ほかでもないこの唐橋冬馬の存在。
国内有数の大富豪の息子である冬馬にうまく言いくるめられ自宅に招かれ、薬を盛られて彼のヤリチンに溺れさせられ、その画像と動画が流出。新聞部からはこれ以上ないスキャンダル記事の対象にされ、校内の風紀を乱す原因になる恐れがあるという理由で佳南と音夢の2人は生徒会の役職を解任されるという事態になってしまったのだ。
それもあって、いま生徒会の肩書を持つのが、会長である希海だけなのだ。


「先輩、何であんなモヤシの遊佐のことが好きなんです?クラスでも日陰者で、女子ともまともに喋れない奴をねぇ」
「黙りなさい」
「っ………」
挑発を繰り返す冬馬に、希海は鋭く紅く光る眼光で睨みつける。

「そんな遊佐を想ってオナってた生徒会長って、格好のネタじゃないっすか」
「フン、証拠があるの?」
「俺、録音してるんスよ、聞きたいっスか?」

「必要無いわ。仕方無いわね」
「やれやれ、やっと自分の立場が理解できたのか。では、早速服を脱ぎな。それから跪いて私を抱いて下さ」
「黙れ」
「へ?……い、良いのかよ?そんな口をきくならコイツを公表してやろうか?」
希海は凄まじい速さで唐橋に接近して頭部の髪の毛を掴んだ。
「もう容赦しないわ。もっと早くアンタを始末しておくべきだったわね」
「し、始末?……い、一体何を言ってるん」
唐橋の言葉は途中で止まり意識を失った。希海の目は赤く光っていた。
「最早アンタを野放しにしておくのは世の中の為にも遊佐くんの為にも私の為にもならないわ。徹底的に潰すからもうお終いよ」
2人しかいない部屋に誰もが震え上がるだろう声色で希海の唐橋への破滅宣言が響き渡った。

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