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生徒会日和~Second Season~
官能リレー小説 - 学園物

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生徒会日和~Second Season~ 65

 「はい、野球部に行くと決めたようです」
 自分が介在したことは匂わせないようにした。
 「そう…剣道はもうやらないのかな」
 さやか先生は少し残念そうに言った。
 「春の大会終わったら来るかもしれませんよ」

野球部も大会が終わればひと段落つく。そのときに練習に参加できる機会があるかもしれない。

「本人が選んだ道なら、その意思を尊重するべきね」
「ええ」
「穂積くんも、野球部の助っ人に行くのでしょう?」
「まあ、そのつもりといいますか」

 そう口にして、改めてもう一度野球をやることへの迷いは消えた。
 「一回戦、あの行徳と当たるんでしょう」
 「はい、あきらめないように、一矢報いるように、頑張ります」
 「水瀬っていう選手が注目されてるんでしょう」
 直接野球に関わっていないさやか先生まで名前を知っているとは、やっぱり彼の知名度は半端ない。

「まあ、当たって砕けろ、みたいな気分ですね。勝てっこないのは野球部の連中もわかってるようだから、自分たちがどこまで通用するかですかね」
「そうだね。穂積くんも出るなら怪我しないように気をつけてもらって、頑張ってほしいな」
「はい」

 今日は割と人数が多く男子部員も結構来ていたので軽く試合稽古もして練習は終わった。
 帰り支度をしていると瑞樹さんが近づいてきた。
 「あの、ちょっと待っててもらっていいですか?もう少しお話したくて」
 「ああ、分かった」
 生徒会のこととか聞かれるのだろうか?

 着替えて瑞樹さんを待つ。スマホを見ると、茉莉亜さんから
 「選挙運動考えるんだ。都合いいときに集まろう」
 というメッセージが入っていた。
 うちの選挙の場合は政策を戦わせる訳ではないし、そもそも立候補してるわけでもなかったのでちゃんとした選挙運動なんて誰もやってなかった。でも、決戦投票なら、選挙運動も必要になるか…

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