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生徒会日和~Second Season~
官能リレー小説 - 学園物

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生徒会日和~Second Season~ 63

 「え、ほんとですか。それはよかった!」
 ほどなく、素振りしていた女子のひとりがこちらに気づいて、素振りを中断してこちらに来た。
 「穂積先輩ですね。はじめまして。麻生瑞樹といいます」
 正面から見たその顔は、確かに昼休みに会った一樹君に少し似ている。

そして佇まいというか、雰囲気というか、どこか自分の姉が剣道をやっていたころの姿とダブる。ただ彼女は姉とは違いそこまで性格はきつくはないかな…と感じた。

「はじめまして。よろしくね」
「あの、部活以外でも先輩にはいろいろ教えてもらう機会が多いと思うので…」
「お互いに頑張ろうね」
「はい」

生徒会のことも聞いているのだろう。
凛とした美人だけど、笑顔は可愛らしい。あと声が可愛い。

 そうして瑞樹さんは素振りに戻っていった。僕も着替えて素振りに入る。

 休憩時間に、瑞樹さんは僕の隣に座った。これまで剣道部入部を迷っていた理由についての話をしてくれた。ほぼ聞いていた通りだった。

 「いよう、穂積候補、調子はどう?」
 不意に梓さんの声。今来たのだろうか?まだ制服で僕に近づいてきた。

「ああ、これはどうも」
そういえば梓さんと会うのはあの決選投票が決まった時以来か。今はちょっと顔を合わせづらいなと思ったが、梓さんはそんな風には思っていないようだ。

「どっちが会長になっても恨みっこはなしって言ったからな」
「ええ」
「決まればお互いに生徒会として仲良くやっていくんだから」

梓さんは笑顔でそう言いながらトレーニングの準備を始める。
この人、正式な剣道部員じゃないんだけど、しっかり専用の道着は確保されていたりする。

「あの方が、もしかして曽根先輩ですか?」
 小声で瑞樹さんが訊ねる。
「うん、そうだよ」
「噂はいろいろと聞いてました」
「なんて?」
「部活いっぱい助っ人やってるとか…」
「うん、それは合ってる。他には?」

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